発行体は資本や流動性、リスク管理に関するルールを順守する必要があるが、伝統的な銀行のような自己資本要件は免除される。さらに、明確な償還ポリシーの提示や準備資産の開示、第三者による監査の実施も義務付けられる。また、時価総額が500億ドル(約7兆3800億円)を超えるコインの発行元は、年次の監査済み財務諸表の提出が求められる。
また、GENIUS法案はステーブルコインの発行体が利息を付与することを禁止し、厳格なマネーロンダリング対策を課している。金融犯罪歴のある幹部の関与も制限される。銀行や信用組合、適格なノンバンクはステーブルコインを発行可能とされる。100億ドル(約1兆4800億円)超の発行体は連邦当局の監督下に置かれ、それ未満のノンバンクは連邦基準に適合すれば州レベルの規制を選択できる。
この法案は、外国のステーブルコインについても規制基準を満たす場合には利用が認められるとしている。カストディアン(保管業者)は顧客資産を自己資産と分離しなければならず、銀行はブロックチェーンを活用してステーブルコインサービスを管理することが可能とされる。破綻時には、ステーブルコイン保有者が優先的に弁済される。
GENIUS法案は、支払い用ステーブルコインが証券でも商品でもないと明記し、誤解を招くようなマーケティングやバンドル販売を禁止する。連邦政府の高官が5000ドル(約73万8000円)を超えるステーブルコインを保有する場合は、その開示が義務づけられる。
クリプトウィークで注目される議論
今回のビットコインの急騰は、ワシントンにおけるクリプトウィークと重なった。このイベントは、議会での公聴会や会議などのデジタル資産経済をめぐる一連の催しで構成される。
下院金融サービス委員会の委員長であるフレンチ・ヒル議員は、「米国は、世界のイノベーションのリーダーであり続けるための歴史的な一歩を踏み出している。下院でのクリプトウィークを楽しみにしている」と語った。
今週予定されているイベントには、下院歳入委員会による暗号資産の税制に関する公聴会や分散型金融(DeFi)をテーマにしたドッド=フランク法の討論、そして上院スタッフと業界関係者による非公開の協議などが含まれている。
一方で、下院金融サービス委員会の民主党議員らは、「反暗号資産腐敗週間」と名づけたキャンペーンを展開し、デジタル資産をめぐる「規制の乗っ取り」や倫理的問題に対抗しようとしている。


