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2025.07.24 11:00

“くらしの礎”を創り、未来につなぐ──世界へ飛翔するJFEエンジニアリングの挑戦

100 年以上にわたる歴史をもつJFEエンジニアリングは、“くらしの礎(もと)”を創り、支え続けてきた総合エンジニアリング企業だ。国内のインフラが大きな転換期を迎えるなか、十数年にわたり成長を続ける同社が描く未来を社長の福田一美に聞いた。


川崎製鉄と日本鋼管のエンジニアリング部門を母体とするJFEエンジニアリングは、プラントや鋼構造物の設計・調達・建設(EPC)から、その後の運営・維持管理(O&M)までを一貫して手がける総合エンジニアリング企業だ。

鉄鋼業と造船業を起源とし、そのなかで長年にわたり培われた技術は、環境、エネルギー、鋼構造物などの社会インフラという、現代社会に不可欠な3つの領域へと広く応用されている。

「エンジニアリング業は、巨額の受注に左右され、ボラティリティが大きい業界です。しかし当社には、インフラ設備のO&Mやリサイクル施設や再エネ発電への事業投資・運営といった安定した収益が期待できる『ベースロード』事業があります。この事業は今や売り上げ・利益の半分以上を占め、当社の収益の安定性と成長を支える柱となっています」

JFEエンジニア リング代表取締役社長・福田一美
JFEエンジニアリング代表取締役社長・福田一美

この安定した収益基盤を背景に、同社は2010年以降継続して成長を遂げてきた。近年のサーキュラーエコノミー・カーボンニュートラル関連市場への追い風だけでなく、創業以来受け継がれてきた“真面目さ”と社会への貢献意識が、持続的な成長を支えるという。

自らの存在意義をあらためて問い直すパーパスに込めた想い

21年、JFEエンジニアリングは自らの存在意義を問い直し、パーパス「くらしの礎(もと)を創る・担う・つなぐ -Just For the Earth」を制定した。

同社の幅広い事業領域は、“人々のくらしの役に立つ”という一点に集約される。もともと、“創る”と“担う”という言葉は社内に根付いていた。プラントを創るだけでなく、顧客のニーズに真摯に応え、その運転やメンテナンスまでを実直に責任をもって担っていくなかで、O&Mという現在の強固な事業基盤が築かれたと福田は語る。

「プラントの設計・建設だけでなく、実際に運転した経験を次の設計に生かしていく。ノウハウを蓄積しながら、インフラのライフサイクルすべてに責任をもって取り組むことが私たちの仕事を強くしています」

そこに、今は“つなぐ”という言葉が加わった。ガスと上下水道といった異なるインフラ同士、さらには培ってきたノウハウやデータを“つなぐ”ことで、新たな価値を生み出し、世代を超えて技術と顧客との信頼を紡ぎつつ、持続可能な社会の実現を目指すことを掲げたのだ。

背景には、エンジニアリング業界全体が直面する共通の課題がある。福田は「サーキュラーエコノミーやカーボンニュートラルといった社会的な期待に応えるためのリソースが不足している。業界に人が集まる仕組みを今まで以上に考えなければならない」と危機感を募らせる。

さらに、日本の社会インフラは老朽化という待ったなしの課題にも直面している。

「現在、国内で架け替えが必要な橋の割合は50%を超えています。水道管も老朽化が深刻で、財政や人手不足の問題もあり日本のインフラは更新が追いついていません。だからこそ、私たちがコストを抑えつつ、省力化を図れるソリューションを幅広い分野で提供する必要があります」

パーパスを体現する事業と社会課題への挑戦

同社のパーパスは、すでに国内外の数多くのプロジェクトで具現化されている。アフリカ・ガーナの交通の要所に架けられた「テマ高架橋」は、まさに人々の“くらしの礎(もと)”を新たに“創る”事業の象徴だ。深刻な交通渋滞が地域経済の大きな足かせとなっていたこの地に高架橋を建設。物流や人の移動が滞っていた状態を解消し、地域の重要インフラとなった。

テマ高架橋(ガーナ・テマ)
テマ高架橋(ガーナ・テマ)

新潟県新潟市では、12年より運営する新田清掃センターに加え、新亀田清掃センターの建設工事を受注し、30年から運営を開始する。人口約75万人の家庭ごみを一手に引き受ける施設の建設と運営を手がけ、ごみ焼却だけでなく、その熱で地域にクリーンな電力を供給する。ごみ問題の解決と資源の有効活用を両立させた、地域の“くらし”を“担う”事業だ。

新田清掃センター(新潟県新潟市)
新田清掃センター(新潟県新潟市)

そして、“つなぐ”という理念を最も象徴するのが、福田が最近視察に訪れた岩手県の地熱発電所「松川地熱発電所」でのエピソードだ。同発電所は、日本初の商業用地熱発電プラントとして1966年に運転を開始。

その主要設備となる蒸気配管の工事を60年以上前に手がけたのがJFEエンジニアリング(当時の日本鋼管)だった。

「老朽化した発電設備の更新工事というかたちで、60年以上たってまた同じ現場で仕事ができる。これは技術や顧客との関係を未来へと“つないで”きたからであり、それを現場で実感し胸が熱くなりました」

松尾八幡平地熱発電所(岩手県八幡平市)
松尾八幡平地熱発電所(岩手県八幡平市)

同じ岩手県内の「松尾八幡平地熱発電所」では、自ら発電事業者としてパートナーと連携し出資・運営を手がけている。松川での“創る”経験を、松尾八幡平での“創る・担う”事業に“つなぐ”。まさにパーパスを体現した事業展開だ。

この“つなぐ”力は、技術の水平展開にも発揮されている。ごみ焼却プラントの運転で培った遠隔監視・制御の技術は、太陽光やバイオマス発電だけでなく、富山県の「入善洋上風力発電所」などのメンテナンス困難な洋上風力発電施設でも活用されている。ひとつの現場の知見を異なる事業領域へ“つなぐ”ことで総合力を高めているのだ。

入善洋上風力発電所(富山県入善町)
入善洋上風力発電所(富山県入善町)

2035年度に利益1,000億円の達成を掲げる同社は、50年にグローバルトッププレイヤーとなる未来像を見据えている。この実現には海外展開の加速と業界再編を主導することが不可欠であり、「成長のためにも海外市場への挑戦が絶対条件だ」と、福田は強調する。

「国内のマーケットだけを考えていたら、会社の成長が止まり、人材訴求力が低下して必要な人材も集まらない。海外の厳しい環境で戦うことで私たちの事業を行っていく力も向上していくはずです。そこで技を磨き、体力をつける。そうして手に入れた多様なDNAが、変化の激しい時代を生き抜き、国内事業も強くすると信じています」

かつてドイツの子会社を担当し、エンジニアリング業の担い手不足を目の当たりにした福田にとって、この挑戦は未来をかけた一手だ。現在も、インドで環境分野の子会社を世界中のインフラ整備に貢献できる拠点へと育てる施策を行っており、海外で獲得した人材や知見を日本、そして世界の課題解決へと生かそうとしている。

また、業界再編においても、月島機械との上下水道事業の統合、三井E&Sプラントエンジニアリング、住友ケミカルエンジニアリングの買収など、すでに具体的なかたちで進行中だ。世界中の人々が豊かで快適なくらしを送る未来のために、JFEエンジニアリングの挑戦は続く。

JFEエンジニアリング
https://www.jfe-eng.co.jp


ふくだ・かずよし◎JFEエンジニアリング代表取締役社長。1986年に川崎製鉄に入社。JFEエンジニアリングではマレーシアとインドネシアの現地法人社長、JFE環境サービス社長などを歴任。常務執行役員、専務執行役員を経て、2024年4月より現職。

promoted by JFEエンジニアリング / text by Michi Sugawara / photographs by Shuji Goto / edited by Akio Takashiro