組織が業務を公平に振り分けるには
組織は余分な仕事を公平に振り分けなければならない。まず、女性にボランティアの業務をすることを求めないようにすべきだ。そして、誰もやりたがらない業務があるときに、女性に振ることを控えることが求められる。
大学の教授らを対象に行われたある研究では、4週間の間に女性は378件の新たな仕事の依頼を受けたのに対し、男性は118件だった。組織が追加の業務を誰が引き受けているかを非公式に追跡すれば、おそらく人事考課の中で余計な仕事が公平に配分されるようにすることができるだろう。
余計な仕事を引き受けた男性を過度にほめない
ベルジュロンはまた、よくある二重基準も強調している。男性が余計な仕事を引き受けると、過剰に賞賛されることが多い。調査によると、男性は女性よりも職場での手助けが報われやすいという。こうしたことから、組織に対するふたつ目の指針としてベルジュロンは「余計な仕事を引き受けた男性を過度にほめないこと」を挙げる。ベルジュロン自身が属したあらゆる組織でこうした事態がみられたからだ。本来の業務以外の仕事を引き受けた男性を過度に称賛することは、男性が貢献するのは例外的なことで、女性が貢献するのは当たり前というメッセージを送ることになる。
職務やプロセス、システムの欠如や非効率を知らせる危険信号
つまるところ、より大局的な視点で考えるようベルジュロンは組織に促している。「もしあなたが属する組織が、仕事を成し遂げるために多くの従業員の犠牲を厭わない行為を必要とするのであれば、それは職務やプロセス、システムの欠如や非効率さ、あるいは欠陥があるという危険信号かもしれない」とベルジュロンは報告書で指摘している。


