トランプを支持する移民出身ビリオネア
トランプには、移民出身のビリオネアの支持者も数多くいる。たとえば、イスラエル生まれで2024年にトランプ支持団体に約600万ドル(約8.8億円)を献金した最大の支援者のひとり、ミリアム・アデルソンだ。カナダ出身の元トラック運転手、テキサスに本拠を置く保険会社Goosehead Insuranceを共同創業したマーク・ジョーンズも支持している。
仕事を持ち、税金を納め、社会に貢献する移民とはまったく別物だ
「バイデン政権が国境を開き、人々を自由に流入させたことは、この国にとって極めて卑劣な裏切り行為だった」とジョーンズ(63)は語る。「私は移民に非常に好意的ではあるが、この国に入ってすぐに政府の扶助を受けるような人々は、仕事を持ち、税金を納め、社会に貢献する移民とはまったく別物だ」と彼は続けた。
麻薬の売人を追放し、殺人者を追放し、地下鉄の駅から人を突き落とすような連中を追放する
「選挙の直前にトランプ大統領と話したとき、私は彼にこう言った。『まずは犯罪者を一掃したらどうか?』」と語るのは、ビリオネアでトランプの友人でもあるジョン・カツィマティディス(76)だ。「麻薬の売人を追放し、殺人者を追放し、地下鉄の駅から人を突き落とすような連中を追放する。そしてもし、1週間に7日間まじめに働いているような移民がいるのなら、ICE(移民税関捜査局)は目をつぶって、彼らを働かせてやればいい」。
ニューヨークの食料品業界の大物であるカツィマティディスは、生後間もなくギリシャから家族とともに渡米した。ハーレムのアパートで育ち、父親はマンハッタンのレストラン「ロングチャンプス」(現在は閉店)やクイーンズのイタリア料理店で、バスボーイ、給仕、シェフとして週7日働いた。
トランプの強制送還政策が、犯罪者だけでなく勤勉な人々まで巻き込んでいないかと問われると、カツィマティディスは「間違いは起きるが、意図的ではないと思う」と答えた。トランプの「不法移民取り締まり」が反移民感情を煽っているのではという疑問に対しては、「そうは思わない」と述べた。
国のために戦った退役軍人が路上で暮らしているのに、移民のために高額なホテル代を払うなんて馬鹿げている
「私は移民支持派だ。私自身も移民だ。しかし、人々は自分の父や祖父のように一生懸命働く移民を求めている。タダ乗りしようとするような移民は求めていない。つまり、我々の国のために戦った退役軍人がニューヨークの路上で暮らしているのに、移民のために1泊300ドル(約4万4000円)のホテル代を払うなんて、馬鹿げている」とカツィマティディスは語った。
合法的な移民についても見直し、国に貢献できる申請者の入国をもっと簡単にすべき
イスラエル生まれのベンチャーキャピタリストのオレン・ゼーブ(60)も、不法移民問題に注力するトランプの姿勢を支持しており、合法的な手続きを経た移民に限って受け入れを支持するという立場は、『反移民』とはまったく別物だと語る。
「不法移民の取り締まりと並行して、合法的な移民についても見直し、国に貢献できる申請者の入国をもっと簡単にすべきだ。米国にとって、高度なスキルと能力を持つ移民を受け入れることは明らかにプラスだ」とゼーブは語る。
移民は、米国人であることが特権だということを忘れるべきではない
彼はまた、「移民は、米国人であることが特権だということを忘れるべきではない」と強調する。「移民になることを選んだのなら、その移住先の国を傷つけたり破壊したりしようとすべきではない。過激なイデオロギーを支持するなら、自国に留まるべきだ」とゼーブは主張する。
ひとりの男がアメリカンドリームを台無しにすることはない
移民政策に対するスタンスがどうであれ、フォーブスが取材したビリオネアの移民たちは、米国が今も最良の場所であるという意見に、ほぼ例外なく同意している。「米国の素晴らしさは、浮き沈みを経ても結局はうまくいくというところだ」と語るのは、ジャクソンビル・ジャガーズのオーナーのカーンだ。「この国は今でも約束の地だ。ひとりの男がアメリカンドリームを台無しにすることはない。それだけは、はっきり言える」と彼は語った。


