ウクライナ南部ヘルソン州のドニプロ橋付近を撮影したドローン(無人機)の映像には、奇妙な改造を施されたロシア軍のFPV(一人称視点)ドローンが映っている。胴体を覆うようにソーラーパネルのシートが装着されているのだ。手に入る材料を使った不格好なつくりだが、これは新しいタイプのドローンが戦場で初めて確認された例かもしれない。無限に待ち伏せできる攻撃ドローンである。
Russian kamikaze drones spotted with solar panels near the Dnipro bridge in Kherson region. June. pic.twitter.com/E84wjY4zC2
— 𝔗𝔥𝔢 𝕯𝔢𝔞𝔡 𝕯𝔦𝔰𝔱𝔯𝔦𝔠𝔱△ 🇬🇪🇺🇦🇺🇲🇬🇷 (@TheDeadDistrict) June 30, 2025
待ち伏せ攻撃ドローンの進化
わたしたちも目にしてきたように、FPV攻撃ドローンは待ち伏せ攻撃用にも使われることが多くなってきている。操縦士はFPVドローンを飛ばして道路脇や屋根の上に着陸させ、目標が現れるのを待つ。目標の探知は観測ドローンや自機のカメラで行う。目標がやって来ると、ドローンは離陸し、追跡して襲いかかる。
最新の待ち伏せ攻撃ドローンは着陸用の脚やスキッド(滑走部材)を装備していて、駐機中も草など植物の上から周囲を見通せるようになっている。
また、待ち伏せ攻撃ドローンの制御方法では光ファイバーケーブルによる有線式が好まれているようだ。無線通信で映像の伝送などを行う場合よりも、電力消費量が抑えられるからだろう。その分、バッテリーの持ち時間が延び、より長時間待機できるようになる。
ロシア側では、休眠(ハイバーネート)可能な「ジョーカー」と呼ばれるFPVドローンも紹介されている。数日ないし数週間スリープし、必要になった時に再起動できると言われるが、このドローンは戦場ではまだ確認されていない。
太陽光発電によってバッテリーの満充電状態を維持できれば、ドローンはさらに長時間、あるいは理論上は無期限に待ち伏せし、監視を続けることが可能になる。
ソーラー充電で継続監視
OSINT(オープンソース・インテリジェンス)アナリストのDanielRがX(旧ツイッター)のスレッドで言及しているように、市場には軽量ソーラーパネル式充電器がたくさん出回っている。バックパックに取り付けて、ハイキング中にスマートフォンなどの電子機器を充電するといった用途のものだ。50ドル(約7300円)以下で購入できるものが多く、たとえば出力5Wのある商品は重量190g足らずで、ドローンに装着できるほど小型軽量だ。



