3. リーダーシップ
AIは人々を鼓舞できない。たとえ最高のツールがあったとしても、人はミッションとのつながりを感じたいと思うものだとヒンクルは説明する。「優れたリーダーは状況が不確実、あるいは混沌としているときでも、その理由を説明し、明確な方向性を示し、人を動かすことができる。そのようなリーダーシップが、忠誠心と業績を築く」
4. システム思考
点と点を結ぶというのは人間のスキルだ。「分析を実行できるツールはたくさんあるが、その結果を見て『マーケティングやサポート、オペレーションに同時に影響を与えるのはこういうわけだ』などと説明できる人はほとんどいない」とヒンクルは主張する。「このような大局的な視点こそが、実際に機能する意思決定を下すのに役立つ」
デジタルコンサルティング事業などを展開するCustomertimes(カスタマータイムズ)で、AIプラクティスの責任者を務めるアタリア・ホーレンシュタインは、AIに仕事を奪われるのではないかと心配しているのなら、AIがまだできないことにフォーカスするべきだと筆者にメールで教えてくれた。ホーレンシュタインによると、AIは仕事全体を人間に代わって担うようになるのではなく、特に単調な仕事を担うようになる。「AIがまだうまく人間の真似をできていないのは、独創的な思考や感情的知性、倫理的な判断、複雑な意思決定などだ。もしあなたの職務がこれらに大きく依存しているなら、強化すべきだ。そうでないなら、方向転換する時だ」と話す。
キャリアに対するAIの脅威の裏をかくには、AIに取って代わられる仕事スキルと、取って代わられない仕事スキルを特定することだ。もし自分の仕事がAIに奪われる上記の10の職業に含まれているなら、2030年になっても機械が真似できない仕事で欠かせない存在でいられるよう、どうすれば方向転換できるかを今すぐ考え始めよう。


