時計

2025.07.19 15:00

あなたの腕元=時計に彩りを

時計をアクセサリーとして楽しむなら、カラーに注目したい。高級時計の世界では、ブルーやグリーン、パステル系など華やかなカラーが増えているだけでなく、その表現もエレガント。夏のシンプルなファッションに加えるアクセントとして、挑戦したくなるカラフルで美しい時計を集めてみた。


VAN CLEEF & ARPELS|レディ アーペル バル デ ザムルー オートマタ ウォッチ

自動巻き、18KWG×ダイヤモンドケース、ケース径38㎜。予価24948000円〈ヴァン クリーフ&アーペル/ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク Tel:0120-10-1906〉
自動巻き、18KWG×ダイヤモンドケース、ケース径38㎜。予価24948000円〈ヴァン クリーフ&アーペル/ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク Tel:0120-10-1906〉

ハイジュエラーらしい創造性から生まれた詩的な世界を表現する「ポエティック コンプリケーション」から誕生した新作は、19世紀にパリ郊外で人気を博したダンスカフェ「ギャンゲット」の雰囲気を表現。時刻はダイヤル上部の雲から見える星の位置で表示し、時刻経過に合わせて男女が近づき、正午と真夜中にダイヤル中央でキスをする。このオートマタ(からくり)機構は、8時位置のプッシュボタンを押すといつでも再生できる。夜の街並みを描いた背景には、グリザイユ エナメル技法などを用いた。

OMEGA|シーマスター アクアテラ

自動巻き、SSケース、ケース径38㎜。1023000円〈オメガ Tel:0570-000087〉
自動巻き、SSケース、ケース径38㎜。1023000円〈オメガ Tel:0570-000087〉

海の世界を表現する「シーマスター」コレクションの一角ながら、シンプルなベゼルを合わせることで、タウンユースにも適したデザインにまとめた「シーマスター アクアテラ」。その新色として登場したターコイズダイヤルは、外側に行くほど色が暗く落ちており、海の中から見上げているような美しい光景を思わせる。針やインデックス、そしてロゴまでブラックで統一しているためノイズにならず、ダイヤルの色合いを強調している。防水性能は150mを確保するが、ケース径は38㎜と程よく小振り。腕元にすっとなじみながらも、嫌みのないアクセントになるだろう。

PATEK PHILIPPE|カラトラバ 6196P

手巻き、PTケース、ケース径38㎜。予価7460000円〈パテック フィリップ/パテックフィリップ ジャパン・インフォメーションセンターTel:03-3255-8109〉
手巻き、PTケース、ケース径38㎜。予価7460000円〈パテック フィリップ/パテックフィリップ ジャパン・インフォメーションセンター Tel:03-3255-8109〉

原点モデルである“96”の系譜に連なる「カラトラバ」の新作は、薄型設計の自社製ムーブメントCal.30-255 PSを搭載。端正なデザインは永遠の魅力をもっているが、注目はそのダイヤルカラー。サーモンピンクのダイヤルは、どこかヴィンテージウォッチを思わせる風格が時計全体から醸し出されており、プラチナケースとも好相性。針やインデックスをアントラサイトカラーでまとめているので、カラーダイヤルの個性も薄れない。シンプルなデザインだからこそ、カラーダイヤルは発色と細部が重要なのだ。

RICHARD MILLE|RM 07-02 オートマティック サファイア

自動巻き、グリーンサファイアケース、ケース縦45.66×横31.4㎜。世界限定7本。価格要問い合わせ〈リシャール・ミル/リシャール ミルジャパン Tel:03-5511-1555〉
自動巻き、グリーンサファイアケース、ケース縦45.66×横31.4㎜。世界限定7本。価格要問い合わせ〈リシャール・ミル/リシャール ミルジャパン Tel:03-5511-1555〉

ダイヤモンドに次ぐ硬さをもつ人工素材のサファイアクリスタルをグリーン色で製作。理想的な色を作り出すために、何年も研究開発を進め、ついにこの透明感のあるグリーンへとたどり着いた。この超硬素材を用いて柔らかにカーブするケースをつくるため、約40日間かけて機械加工と仕上げを行う。透明感のある美しいグリーンウォッチは、あらゆる場所から自社製ムーブメントのCal.CRMA5を鑑賞できる、同系色の天然石や宝石を組み合わせたダイヤルも美しい。じっと眺めていたくなる。

ROLEX|オイスターパーペチュアル 36

自動巻き、オイスタースチールケース、ケース径36㎜。932800円〈ロレックス/日本ロレックス Tel:0120-929-570〉
自動巻き、オイスタースチールケース、ケース径36㎜。932800円〈ロレックス/日本ロレックス Tel:0120-929-570〉

ここ数年で、柔らかなニュアンスカラーのバリエーションを増やしているロレックス。シンプルなセンターセコンドモデル「オイスター パーペチュアル」は、その表現にうってつけのモデルだ。今年追加されたカラーダイヤルは、ラベンダー、ピスタチオ、ベージュの3色。どれも魅力的だが、華やかでありつつ使い勝手も良さそうなのはベージュ。真鍮のダイヤル基板に6層ものラッカーを塗り重ね、最後にニスで仕上げることで引き出したマットなベージュは肌なじみも良く、暖かな色合いが腕元に華やぎを加えてくれるだろう。

IWC|インヂュニア・オートマティック 40

自動巻き、SSケース、ケース径40㎜。世界限定1,000本。1954700円〈IWC Tel:0120-05-1868〉
自動巻き、SSケース、ケース径40㎜。世界限定1000本。1954700円〈IWC Tel:0120-05-1868〉

一昨年にデビューした人気モデル「インヂュニア」に、グリーンダイヤルの限定モデルが誕生。このモデルはIWCが撮影協力を行う話題の映画『F1/エフワン』にて、ブラッド・ピット演じる主人公ソニー・ヘイズが着用する「インヂュニア SL」のグリーンの特注ダイヤルからインスピレーションを受けて製造されたもので、作中の時計と同じように、針やインデックスはゴールドメッキにしている。天才デザイナー、ジェラルド・ジェンタのデザインコードとモダンな美意識が融合した時計と、これまでなかったグリーンの色合わせはかなり新鮮。かなり入手困難とのこと。

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direction by Akira Shimada | text by Tetsuo Shinoda | photographs by Kazuki Nagayama | styling by Makoto Yoshino

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