経営・戦略

2025.07.14 06:15

コロナ禍を乗り越えても飲食店倒産、過去最多を更新

GettyImages

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コロナ禍を乗り切った飲食店も人件費や食材費などの高騰で限界を迎えているのだろうか。帝国データバンクの調査によると、飲食店の倒産件数が2025年上半期に458件発生し、前年同期を上回り3年連続で増加していることがわかった。

これは上半期としては過去最多であり、このペースで推移すれば通年では初めて900件に到達する可能性があるという。

業種別にみると、居酒屋を主体とする「酒場・ビヤホール」が105件で最も多かった。前年同期に比べると、7件減少しているものの、3年連続で100件を超える高水準で推移している。

一方、町中華のほかラーメン店や焼肉店、カレー店などの業態が中心となる「中華・東洋料理店」は88件と、前年同期から10件の増加で過去最多を記録。「日本料理店」は46件で、前年同期から16件の大幅増で、上半期としては過去最多を記録している。

帝国データバンクによると、日本料理店は、団体客の減少や接待需要の縮小などが逆風となり、若年層の顧客を取り込もうと価格重視や見た目にこだわった料理を開発するものの、古くからの常連客からは見放される傾向にあり、難しい判断に迫られたと指摘している。

飲食店の倒産要因をみると、倒産全体の約1割が物価高に起因した倒産だった。居酒屋を運営していた「こだわりや本舗」(負債1億3500万円、2025年2月破産)は、安くて良質な料理が人気を集めていたものの、コロナ禍で売り上げが大幅に減少。近年の魚価や光熱費の高騰などの影響で収益確保が難しくなり、資金繰りが限界に達したことが要因となった。

特に、中小クラスの飲食店は、人材確保や維持のために賃上げを余儀なくされており、収益確保が難しく、今後倒産や廃業の増加は避けられないと予想される。飲食店運営は極めて厳しい状況に追い込まれていると言えるだろう。

出典;帝国データバンク「飲食店の倒産動向(2025年上半期)」より

文=飯島範久

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