宇宙

2025.07.09 10:30

観測史上初、「2回爆発」した超新星発見 16万光年彼方の銀河から証拠

欧州南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡VLTを用いて撮影された超新星残骸SNR 0509-67.5の画像。オレンジ色は水素(Hアルファ線)、青色はカルシウムの分布を示している(ESO/P. Das et al. Background stars (Hubble): K. Noll et al.)

la型超新星SN 2022aajn(画像中央の青い点)(ESA/Hubble & NASA, R. J. Foley (UC Santa Cruz))
la型超新星SN 2022aajn(画像中央の青い点)(ESA/Hubble & NASA, R. J. Foley (UC Santa Cruz)

HSTが超新星を発見

今年1月には、ふたご座の方向約6億光年の距離にある超新星を捉えたHSTの画像が公開された。画像の中央に青い点として見えているこの超新星SN 2022aajnもまた、Ia型超新星だ。このタイプの超新星は全て固有の明るさがほぼ同じであるため、天文学者にとって役に立つ天体だ。すなわち、遠方の銀河までの距離を測るための標識として利用できる。Ia型超新星の爆発の仕組みを調べることは、なぜこれほど予測可能な明るさになるのかを理解する助けになる。

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今回の研究を率いたオーストラリア・ニューサウスウェールズ大学キャンベラ校の博士課程学生のプリヤム・ダスには、この爆発を調査する動機がもう1つある。ダスは「今回得られた二重爆発の明白な証拠は、長年の謎の解明に寄与するだけでなく、壮観な光景を目の当たりにさせてもくれる」として「このような壮大な宇宙爆発の内部の仕組みを明らかにすることは、信じられないほどやりがいがある」と述べている。

新星の発見

今回の前例のない二重爆発超新星の発見と同時期に、より小規模の爆発現象である新星(白色矮星の表面での核爆発)が南天で2つ相次いで発見された。おおかみ座の新星V462 Lupiとほ座のV572 Velorumは、通常の数百万倍の増光を示し、現在は夜空に肉眼で見えるほどに明るくなっている。

また年内か来年には、予測が正しければ、北天のかんむり座にある恒星で火炎星とも呼ばれるかんむり座T星(T CrB)が新星爆発を起こし、数日間にわたり肉眼で見えるようになる見通しだ。約3000光年の距離にあるT CrB星系は、過去に複数回の新星爆発が記録されている再帰新星で、次の爆発をある程度予測できる。前回の爆発は、約80年前の1946年に起きた。

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forbes.com 原文

翻訳=河原稔

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