7月に入り、夜空は大忙しだ。満ちゆく月とさそり座の赤色巨星アンタレスとのランデブーで幕を開けた今週は、金星が引き続き「明けの明星」としてまばゆい輝きを放ち、「牡鹿の月」の異名をとる満月が昇る。週末には夏の流星群2つの活動が始まる。2025年7月第2週の星空の見どころをまとめた。
7月8日(火):さそり座で輝く月
日没後の南南東の低空を見ると、満月にはまだ足りないものの存在感をぐっと増した明るい月がさそり座で輝いている。月の右上には、赤く1等星アンタレスが光っている。

7月9日(水):「明けの明星」が最も見やすくなる
夜明け前の空で「明けの明星」として輝く金星の高度は、7月下旬に最高点に達する。今週は日の出の約45分前以降の高度が20度以上となり、白む空に負けない光を放つ。ひときわ明るい輝きは7月下旬まで楽しめる。

7月11日(金):「バックムーン」の満月が昇る
北半球が夏を迎えて最初の満月が昇る。7月の満月は米先住民の農事暦で「バックムーン(牡鹿の月)」と呼ばれるが、これはちょうどこの時期に鹿の角が生え替わることに由来する。干し草の収穫時期にちなんだ「ヘイムーン(干し草月)」、夏の嵐の到来にちなんだ「サンダームーン(雷月)」という呼び名もある。

月が「望」を迎えるのは日本時間11日午前5時37分だが、最大の見ごろは月の出だ。夕暮れ時に外に出て、東の地平線から大きなオレンジ色の球体が昇ってくる様子を堪能しよう。夏至にまだ近い時期の満月なので、南中高度は低く、朝日と入れ替わるように南西に沈む。
7月12日(土):金星とアルデバランが出会う
ぜひ早起きして、おうし座で起こる印象的な巡り会いを楽しんでほしい。オレンジ色の1等星アルデバランの真上に、金星が明るく輝いている。さらに上方にはプレアデス星団(すばる)がきらめいている。肉眼で見ても十分に美しい光景だ。最接近は14日ごろだが、前後数日にわたって素晴らしい眺めが期待できる。

7月13日(日)ごろ:夏の流星シーズンが始まる
このころ、2つの流星群がほぼ同時期に活動を開始する。みずがめ座δ(デルタ)南流星群と、やぎ座α(アルファ)流星群である。どちらも月末31日に極大を迎える。
ゆっくりとした流星が特徴で、出現数は安定している。夜半以降の暗い時間帯に、余計な明かりのない場所から見るのがおすすめだ。といっても、この2つの流星群のために特に観測計画を立てることはない。星空を眺める「ついで」に流れ星も見られたらラッキー程度の感覚で臨むのがいいだろう。





