3. 会話のテンポを自らコントロールしよう
求職者がやりがちな最大の過ちは、焦りすぎることだ。落ち着きの本質は、ペースのコントロールにある。面接者がたくさんの質問を矢継ぎ早に浴びせかけてきたとしても、「即座に回答しなければ」とプレッシャーを感じる必要はない。まずは深く息を吸って間を置き、それから回答するようにしよう。
時間が必要な場合は、はっきりそう言うべきだ。「ご指摘ありがとうございます。少し時間をとって考えたいと思います」あるいは「明日、改めてご連絡をとってもよいでしょうか?」などと伝えるといいだろう。
賢明な判断をするために、時間を取ることは問題ない。落ち着いた態度で時間が欲しいと伝えれば、こちらに自信があることがかえって強調されるはずだ。
4. 緊張を感じたら、質問しよう
不安に駆られて黙り込んでしまったり、逆に意味のないことを喋り過ぎてしまったりする悪循環にはまりたくなければ、不安に思う気持ちを相手への興味関心に転換してしまおう。応募している役職や期待される実績、長期的な成長などに関する思慮深い質問を投げかけてみよう。
こうした質問はさらなる情報収集に役立つだけでなく、面接の場で自らのイメージを変えることに役立つ。つまり自身について消極的で受け身の人物ではなく、主体性を持って関わるプロフェッショナルとして感じてもらうのだ。
質問の例としては、以下のようなものがあるだろう。「この役職について報酬がどのように算定されているか、詳しく教えていただけませんか?」「あなたが率いるチームでは、最高クラスの成果を上げるメンバーに対して、どのように報いることが多いですか?」
落ち着きのある応募者は、最初に提示されたオファーをそのまま受け入れることはしない。そのオファーが自分の目標とどう適合するかを調べるのだ。
5. 自分の価値を認識し、譲れない一線を示そう
礼儀正しい態度と、単なる受け身の姿勢には違いがある。提示された数字がこちらの期待と見合わない時には、その旨をきっぱりと、しかし敬意を持って伝えよう。この時、自分の価値を擁護することについて、謝る必要はない。
こういうことを言ってみよう。「その額は、リサーチや経験に基づいて私が期待していた報酬の下限を下回っています」「もしXXという額に近づく可能性があるのであれば、このお話を続けたいと思います」
このような一線を示すことで、雇用側にあなたが自らの価値について真剣に考えており、それに合致しないのであれば交渉の場から立ち去ることも辞さない、と知らせることができる。


