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世界中の注目が集まっている大規模公開オンライン講座に、有名教授が競うように参加している。そんななか、ある数学講師の公開講義がインターネット上で旋風を巻き起こしている。

 (中略)そこへひょっこり現れたのが、オハイオ州立大学で数学の助教を務めるジム・ファウラー(33)である。2012年12月、彼は微分積分についての講義を録画すると、それを大規模公開オンライン講座(MOOC)のなかでも人気が高い「コーセラ」で公開した。
 すると驚くことに、このファウラーの講義が受講者のあいだで大ウケした。エネルギッシュで、マニアックなファウラーの講義は、手が込んでいる。巧みな映像効果で記号や数字が空中に浮かび上がり、重要な公式を解説する場面では、勢いのあるBGMが流れるのだ。
 しかし、こうしたエンターテインメント性にあふれた仕掛けは、あくまで受講生たちを数学の魅力に引き込むためのものにすぎない。
 ファウラーは、数学を得意になるには「習うより慣れるのがいちばん」と信じている。そこで、「MOOCulus」という、クイズに答えながら微分積分を身につけるプログラムも提供しているのだ。
「確かに、講義で学生たちをひきつけることは大事ですが、数学は見て覚えるものではありません。実際に、問題を解くことで学ぶものです」と、彼はその意図を説明する。
 ファウラーの最初の6週間講義には、3万5,000人が登録した。その後、さらに11万人以上が同講義を視聴している。

「受講しているのは、脳みそが溶けないようにするため」と語るのは、大学生の子を持つフォークリフト訓練技師のリア・フレイジャーだ。
 じつは、受講生には彼女のような中高年が少なくない。事実、ファウラーの講義の受講生で大学生が占める割合は、全体の25%にすぎないのだ。リアのような中高年の受講生たちは、MOOCの講義を通じて新しいアイデアに触れたいと考えている。
 リアは、一つひとつ積み重ねるように、講義をわかりやすく展開するファウラーの指導方法を賞賛する。
「(ファウラーが)公式について解説したとき、何度も『なるほど!』と思う瞬間があったの。だから、講義が終わったときは寂しかったわね」

ジョージ・アンダース

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