恋愛がうまくいくように最善を尽くしたにもかかわらず破局に至ったとき、あなたは「ただ愛されたかっただけなのに」と思うかもしれない。もしかしたら、自分が求めているのは愛ではないのだと自分に言い聞かせたりするかもしれない。恋愛がうまくいくことはなく、どんなに尽くしても報われることはないのだと思いさえする。
あなたのこれまでの恋愛の大半がこのようなパターンだったのなら、それはあなたが健全な愛に値しないということではない。そうではなく、毎回同じ結果になるような特定のパターンを繰り返しているのかもしれない。
多くの場合、私たちは過去に経験したことのある痛みを愛だと勘違いしている。幼少期に経験していることが多く、大人になってからの恋愛関係に影響する。愛情を求めては逃すというサイクルを繰り返すうちに、自分がひかれているものが結局は愛の形態ではないことに気づくかもしれない。
この記事では私たちが愛と誤解し、美化しがちな3つの危険信号と、その見分け方を紹介する。
激しい感情を情熱と勘違いする
ぎくしゃくした恋愛関係における激しい感情は極端な形で現れる。相手に対して激しい感情や妄想と紙一重の執着心を抱いたり、自分に対してそのような激しい感情を抱いている人に惹かれたりする。
そのような関係ではケンカするたびに関係が壊れたり自分の中の土台が揺らいだり、そして自己不信に陥ったりする恐れがあるが、仲直りに時にはこの関係は永遠に続くはずだと確信する。困難な状況に陥っても、愛さえあればどんなことも乗り越えられる、という考え方だ。
また常にダメージを最小限に抑えることに追われているため、自分の基盤を見つけたり、重要なことを考える余裕を持つのは難しい。真実の愛は非現実的な期待をかけることなく安全を提供し、条件なしに受け入れられ、自ら獲得しようとしなくても承認されるということをあなたは忘れている。
不安型の愛着スタイル(人間関係の築き方の傾向)を持つ人は特にこうした傾向が強い。感情の矛盾が憧れを増幅させるからだ。こうして往々にして予測不可能なことを愛だと勘違いしてしまう。
専門誌『Interpersona(インターペルソナ)』に2018年に掲載された研究では、80人の若年成人を対象に感情の激しさと恋愛感情との関連を調査した。それによると、恋愛関係における適度なストレスは恋愛感情を強め、不安定な状態の方がうまくいっている時より相手にひきつけられるというサイクルを生み出すことがわかった。それとは対照的に、ストレスが少ない場合も多い場合も恋愛感情は薄くなった。
今度、あなたが恋愛関係について思い巡らすことがあったら、「この関係で自分は本当に相手とつながろうとしているのか、それともただ激しさに依存しているだけなのか」と自問してみよう。



