ウクライナ軍の部隊が6月27日に公開した動画には、FPV(一人称視点)ドローン(無人機)による普通とは違った攻撃の様子が映っている。この攻撃では、北東部ハルキウ州クプヤンシクの北方で、ロシア軍が物資の輸送に用いていた鉄道橋を破壊した。ロシア側はいざという時にこの橋を爆破するため爆薬を仕掛けており、ドローンはそこに突っ込んで起爆させた。ウクライナ陸軍第116独立機械化旅団のドローン部隊「スカイ・ライダーズ」による見事な戦果だった。
The "Sky Ryders" Ukrainian drone crew struck a Russian logistics route with an FPV drone, hitting a mined railway bridge on the eastern front. pic.twitter.com/FsMix58KkR
— WarTranslated (@wartranslated) June 27, 2025
FPVドローンはそのきわめて高い命中精度によって、弾頭の小ささを補って余りある効果を発揮する。この攻撃はそれを示す一例にすぎない。米国の軍事専門家T・X・ハメスが2016年に使った表現を借りれば、ドローンは往々にして「起爆装置を運ぶ(bring the detonator)」だけであり、あとはそれによって起爆された目標自体がみずからを破壊する。ロシアとウクライナの間で続く戦争でもこうした事例は数多くみられ、この橋以外にも何本かの橋が同様のやり方で破壊されている。
橋を簡単に落とす方法
昔から、橋を落とすのは最も難しい爆撃任務のひとつに数えられてきた。まずもって橋は目標として小さい。そのうえ、付近に着弾してもたいしたダメージを与えられないことが少なくない。橋を落とすには結局、橋脚に直撃させるしかないだろう。第二次世界大戦中、米軍のB-24リベレーター爆撃機はビルマ中部のミッネー(マイティンジ)橋に爆弾を1219発投下したが、命中したのはわずか18発だった。それによる損傷も、日本軍の手で修復されてしまった。
ベトナム戦争中、北ベトナム側の重要な補給ルートが通っていた北部のタインホア橋は、米軍による破壊の試みを何度も耐え抜いた。1965年にはF-105Dサンダーチーフ戦闘爆撃機30機が750ポンド(約340kg)爆弾を各8発投下するという猛爆を加えたが、それもしのぎきった。当時最新のAGM-62ウォールアイ誘導爆弾ですら、効果をあげられなかった。
1991年の湾岸戦争では、米空軍は橋梁破壊任務にレーザー誘導式の2000ポンド(約910kg)爆弾を使うようになっていた。各任務では通常、F-111アードバーク作戦機4機がチームを組んで行動した。各機が交互に進入して爆弾を1発ずつ落とし、橋が破壊されるまでそれを続けた。レーザーの精度と1tクラスの爆弾の組み合わせは非常に有効だったが、これはイラク軍の防空網が無力化されていたからこそ可能だった。



