太陽系外から飛来した恒星間天体とみられる存在が、新たに確認された。2017年に太陽系を通過したオウムアムア、2019年のボリソフ彗星に続き、観測史上3例目となる。
直径はエベレストの標高の2倍以上あり、発見当初は「A11pl3Z」と呼ばれていたが、恒星間天体と判明後「3I/ATLAS」と命名された。彗星活動も確認されたことから「C/2025 N1 (ATLAS)」という彗星符号も付いた。現在、世界中の実望遠鏡と仮想望遠鏡がこの天体の観測を急いでいる。
3I/ATLAS=C/2025 N1 (ATLAS)は7月1日、国際天文学連合(IAU)の小惑星センター(MPC)による地球近傍天体(NEO)のリストに追加された。直径約20kmと推定され、太陽系外から飛来したことを示唆する偏心軌道をとっている。大型の小惑星か彗星と考えられているが、どちらに分類すべきかの区別にはさらなる観測が必要だ。
欧州宇宙機関(ESA)のミッション運用を紹介するX(旧ツイッター)公式アカウントは、「太陽系を通過する3例目の恒星間天体を天文学者が発見したかもしれない!」と投稿。「現在、ESAの惑星防衛チームが世界中の望遠鏡を駆使してこの天体を観測している」と発見の興奮をつづっている。
3I/ATLASの現在の明るさは18.8等級で、肉眼ではもちろん、家庭用望遠鏡を使っても見えない。天体観測サイトVirtual Telescope Projectは米東部夏時間7月3日午後6時(日本時間4日午前8時)からYouTubeでオンライン観測の模様を公開する。
3I/ATLASは地球に衝突するか?
3I/ATLASが地球に危険をもたらすことはないが、火星軌道の内側を通過する。10月には太陽に最も近づく近日点に到達するが、地球に対するほどは接近しない。天文情報サイトEarthSkyによると、秒速68km(時速約24万5000km)で近日点を通過するとみられる。
近日点に近づくと太陽のまぶしさに隠れてしまうため、地球から観測するのは難しくなる。10月以降は太陽系外へ向けて遠ざかっていく。



