暮らし

2025.07.08 17:00

混沌した時代、恋人と「心の拠り所」を築き乗り越えるには

ModernewWorld / Getty Images

「共有された現実」が危機以外でも機能する理由

共有された現実の力は、大きなストレスやリスクが伴う状況において特に力を発揮する。具体的には、パンデミック時の医療従事者や、「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事だ)」運動の最盛期の米国の黒人の人たちは、パートナーと世界観を共有することで人生の意味が格段に増し、不確実性が大幅に減ったと報告している。

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言い換えると、ひとりで抱え込まなければ不確実性に悩まされることは格段に減る。

出来事に対する自分の解釈が正しいと認めてくれるパートナーがいれば、自分がとらえた現実がよりリアルに感じられるようになる。たとえ身の回りで実際に変化がなかったとしても、そしてそうした状況を変えるためにできることが何もなかったとしても、パートナーと一緒に自分が置かれた状況に意味を見出し、コントロールすることができる。

共有された現実は激動の時代においては特に重要だが、エネストロムらの研究チームは、通常の日常生活でもその恩恵を受けることができると主張している。つまり、自分が完全に孤立した状態で日常生活を送っているわけではないことを知ることで、調和やつながりをより感じ、現実世界から切り離されている感じが少なくなる。

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重要な点として、これはあなたとパートナーが必ずしもすべてにおいて同じ考えであるべき、ということではない。自分のアイデンティティを相手のものと一体化させたり、相手の考えや感情をオウム返ししたりする必要はない。そうでなければ、単に肯定されるための肯定になってしまう。正しい言葉を口にしたところで、それが真の共感によって裏打ちされたものでなければほとんど意味をなさない。相手の世界観を本当に気にかけている場合にのみ機能するのだ。

最も重要なのは、世界を理解するための枠組みを作ることだ。そうすることで、 ふたりの世界以外のすべてがまったく予測不可能に感じられても、少なくともパートナーと共有する方向感覚に頼ることができる。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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