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2025.07.06 18:00

心理学者が教える、長続きする2人が「無意識に行なっている」3つの習慣

Shutterstock.com

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失恋を経験すると、新たな関係の中で本能的にレッドフラッグを探しがちだ。些細な衝突や小さなミス、あるいは「何かがおかしい」と感じる瞬間に過度に注意が向いてしまう。

人間の脳は、とりわけ感情的な利害が大きい場面では問題点に焦点を合わせるようにできている。しかし関係を決定づけるのは、目に見える苦労ばかりではない。静かで気づかれにくい行動のほうが雄弁な場合もある。「沈黙は言葉より雄弁である」という格言は、人間関係にも当てはめることができる。

同様に、カップルセラピストが強固なパートナーシップの指標として注目するのは、激しい「本音トーク」ではない。年月を経て第二の天性となった、小さくほとんど見えない「習慣」こそが核心なのだ。

健全なカップルは、うまくいっている点に意識を向け、衝突の解決策を探り、関係のプラス面を足がかりに進んでいくものだ。

情緒的に健全なカップルが、多くの場合、無意識のうちに持続的な愛の基盤として実践している3つの行動を紹介しよう。

1. その場で「修復」する

健全なカップルは、衝突後の立て直し方を心得ている。現実には対立を完全に避けられないと理解しているからだ。口論になっても、会話が悪循環に陥る前に小さな修復を差し挟むタイミングを知っている。眉を上げる、軽く笑う、緊張をほぐすジョークを言う、あるいは発言の途中で「別の言い方をしてもいい?」と穏やかに尋ねるといった具合だ。

2015年に『Journal of Family Psychotherapy』に掲載された研究では、最も効果的な「修復」は衝突のごく初期、しばしば最初の3分以内に起こると報告されている。筆頭著者のジョン・ゴットマン博士は、こうした早期・予防的な修復について、ユーモアの共有、愛情表現、責任の受容、共感、「私たちは大丈夫だ」という穏やかな合図など、人間味あふれる方法で感情的なつながりを回復する行為だと解説している。

当人たちは多くの場合、「よし、今から事態を沈静化させよう」と意識しているわけではない。むしろ感情の筋肉に刻まれた記憶に近い。神経系が「正しさ」よりも関係そのものを優先するように訓練されているのだ。こうしたマイクロ修復は、長期的な満足度を強く予想させる要素の「感情的安全性」の強力なサインとなる。

次に緊張が高まるのを感じたら、一度立ち止まり「いっしょに深呼吸しようか?」と提案してみてほしい。修復は必ずしも問題全体を解決することを意味しない。時には、衝突の最中でもつながりを保ち続けるだけで十分だ。

2. パラレルプレイ(ただいっしょにいること)を楽しむ

私たちはしばしば「真の愛とは何でもいっしょにやることだ」とロマンチックに夢想する。しかし健全なカップルは、「いっしょにいながら一人を楽しむ」静かな喜びを身につけている。並んで読書をする、黙って料理をする、同じ部屋で別々の作業をする。彼らは無理に会話でその場を埋めようとせず、ただ同じ空間にいることを心地よく感じている。

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翻訳=酒匂寛

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