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2025.07.02 10:30

テックの力で酷暑を乗り切れ シーンで選ぶ3つの最新クーリングガジェット

2025年の暑い夏に備えるため、導入を検討すべき3つのクーリングガジェットを中心に効果を検証する

富士通によるエアコンの知見が活きるコモドギア

Comodo gear(コモドギア)」は、富士通ゼネラルが家庭用エアコン「ノクリア」シリーズを長年に渡り開発しながら積み重ねた知見から生まれたネックバンドスタイルのクーリングガジェットだ。本機も首もとの3カ所にペルチェをあてて、冷たさ(と温かさ)を電気的に制御しながら涼を取るスタイルとした。

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首もと3点にペルチェ素子を内蔵するパネルをあてて冷やす、富士通ゼネラルの「wearcon(ウェアコン)」ネックバンド部とバッテリーパックが別々の筐体になっている
首もと3点にペルチェ素子を内蔵するパネルをあてて冷やす、富士通ゼネラルの「wearcon(ウェアコン)」ネックバンド部とバッテリーパックが別々の筐体になっている

本機の特徴を語るうえで、大前提として説明しなければならないことは、富士通ゼネラルが本シリーズを「原則的に法人向けのウェアラブルデバイス」として位置付けていることだ。最新モデルの「wearcon(ウェアコン)」は公式サイトで個人向けに直販も行っているが、メーカーとしては個人事業主を含む、建設や製造の現場でウェアラブルエアコンの利用を想定するプロフェッショナルに使われることを想定しながら本機を開発したと説明している。価格は税込6万6000円。

その個性は、本体が2ピース構成になっているところに、最も色濃く反映されている。本機はペルチェ素子が発する熱を冷ますため、ネックバンド部分に水冷式熱交換器(ラジエーター)を内蔵している。このほかに専用の充電式バッテリーパックを身に着けて使うスタイルだ。シリーズの誕生初期のモデルはラジエーターも別筐体だったことを考えれば、全体にだいぶコンパクトになったが、ビジネスパーソンが街中やオフィスで身に着けているとやはり目立ちそうだ。本体とバッテリーパックとの間をケーブルでつなぐため、人混みの中は移動しづらいと思う。バッテリーパックと、電源ケーブルのインラインにあるリモコンを含むウェアコン全体の質量は650g前後になる。

装着した時にはクーリングデバイスがしっかりと見えてしまうが、「法人向けが原則のウェアラブルデバイス」であることを前提にすれば納得できる
装着した時にはクーリングデバイスがしっかりと見えてしまうが、「法人向けが原則のウェアラブルデバイス」であることを前提にすれば納得できる

ただ、冷却パワーは一級品だ。外部温度に対して最大マイナス20度の冷却パワーを備えている。冷やす箇所は首もとに限られるが、一般的に首には太い血管が通っていることから身体全体を効率的に冷やす効果が得られるとされているし、実際に冷感モードを「HIGH」にするとキンキンに冷える手応えがあった。

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夏も屋外で、比較的長い時間に渡る作業に就く方々を中心にComodo gearシリーズは好評だという。直射日光を避け、水分補給を欠かさない等の対策を採りながら本機を使うと効果的だと思う。法人向けのレンタル提供をメインに展開する「Comodo gear i3」というモデルもある。

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編集=安井克至

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