トイレのヘリに足をかけて用を足す、用を足したあとに猫砂をかけずにトイレから走り出ていく、トイレのなかで前脚で宙を掻いたり壁を引っ掻いたりする。これらは猫がそのトイレを気に入っていない証拠。いわゆる「いやいや」サインだ。いやいやだけならまだしも、トイレを使わず外で粗相をしてしまう子もいる。どうすればいいの? ある研究によって、その答えが見えてきた。
ライオンのグループ会社でペットのヘルスケア製品の開発販売を行うライオンペットは、猫の快適なトイレ環境に関する研究を行っているが、その成果をまとめた論文が獣医学会誌『The Journal of Veterinary Medical Science』6月号に掲載された。それは、猫のトイレのサイズと猫砂の種類によって猫の排泄行動が変わるというもので、早い話が、「いやいや」や粗相が減る猫にとって快適なトイレの条件がわかったということだ。
保健所や動物愛護センターに引き取られる猫の数は減少傾向にあるものの、それでも2023年には2万5224頭が引き取られ、6899頭が殺処分になっている。そのうち仔猫は4036頭にのぼる(環境省統計資料『犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況』より)。トイレの失敗を含む問題行動が原因で施設に送られる子が世界的に多いという。
そんな猫のトイレの失敗を減らそうと、ライオンペットはこの研究を続けている。同社は、一般家庭で飼育され、かかりつけの獣医師がトイレの失敗のおもな原因がトイレ環境にあると判断した子、トイレのいやいやサインを示す子の合計20頭の成猫に協力してもらい実験を行った。



