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2025.07.07 10:15

Googleの「AIによる概要」の功罪、ユーザー心理と検索行動

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Googleで検索をするとトップに「AIによる概要」が昨年の8月から表示されるようになり、そろそろ1年が経つ。どれくらいの人が、またどのようにこれを活用しているのだろうか。

Googleの「AIによる概要」(AI Overviews)は、Googleが開発した大規模言語モデル「Gemini」を基盤とした検索機能。検索内容によって表示されたりされなかったりする気まぐれなところがあるが、Geminiに聞いたところによると、表示されるのは「生成AIがとくに有用である」と判断した場合で、具体的には明確な質問や意図が含まれる場合、複雑な質問の場合ということだ。複数の条件を含む検索などでは、あれこれ総合して答えてくれる。

さて、そんな「AIによる概要」をユーザーはどう捉えているのか、SEOコンサルティングなどを提供するサクラサクマーケティングは、AIツールを使ったことがある10〜40代の男女400人を対象に調査した。まずは、検索に何を使うかを聞いた。すると、ChatGPTやGeminiなどの生成AIツールで直接検索する人は15パーセントと少数で、64パーセントと大多数が検索エンジンを使用していた。

検索結果を選ぶときに、順位以外で何を重視するかを聞くと、1位が「タイトルが具体的で、自分の疑問に答えてくれそうか」、2位が「公式サイト・公的機関・有名企業など、運営元が信頼できそうか」、3位が「説明文(ディスクリプション)に探している情報が含まれていそうか」などとなった。

では「AIによる概要」を参考にするかという質問では、59パーセントの人が「ざっと目を通して、役立ちそうなら参考にする」と回答している。

また、「AIによる概要」だけで十分だという人はわずか4パーセント。多くの人は、検索結果の2〜5位ぐらいまで見ている。

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文 = 金井哲夫

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