宇宙

2025.07.01 13:00

暑い日が続くが太陽が「一番遠く小さく」なる日、月と星座の共演も楽しい今週の夜空

金星とプレアデス星団(Shutterstock.com)

金星とプレアデス星団(Shutterstock.com)

1年に1回ずつ、太陽と地球の距離が最も近づく日と最も遠ざかる日がある。それはいつだかご存じだろうか? 普通に考えたら、暑い夏こそ太陽が近く、寒い冬は太陽が遠いと思うかもしれない。真相は真逆だ。

今週の金曜日、地球は遠日点に到達し、今年最も太陽から遠ざかる。では、なぜこんなに暑いのか。それは、季節の変化を生んでいるのは地球から太陽までの距離ではなく、地軸(地球の自転軸)の傾きだからだ。

地球が1年かけて太陽の周りを公転している間、やはりそれぞれに太陽を公転している他の惑星たちは、地上にいる私たちにさまざまな姿を見せてくれる。今週は火星、金星、水星の絶景を楽しめる。2025年7月最初の1週間の星空についてまとめた。

7月1日(火):月、火星、レグルス

2025年7月1日、日の入り約1時間後(東京:午後8時ごろ)の西の空(Stellarium)
2025年7月1日、日の入り約1時間後(東京:午後8時ごろ)の西の空(Stellarium)

日没後、夜の帳が下りる頃に西の方角を見ると、月齢5.7のふくよかな弓形の月が空にかかり、その右斜め下に赤い火星と青白い1等星レグルスがある。レグルスはしし座で最も明るい星で、地球から約70光年離れている。

7月3日(木):上弦の月とスピカ

2025年7月3日、日の入り約45分後(東京:午後7時45分ごろ)の南南西の空(Stellarium)
2025年7月3日、日の入り約45分後(東京:午後7時45分ごろ)の南南西の空(Stellarium)

月は日本時間7月3日午前4時30分に上弦を迎える。3日の夕暮れは南西の空で、半月と地球から約261光年先にあるおとめ座の1等星スピカがランデブーする。そのまま右方向へと目を動かすと、西の空に火星とレグルスが光っているのも見える。

7月4日(金):地球が遠日点通過

この日、地球は遠日点(aphelion)を通過する。遠日点とは天体の公転軌道の中で太陽から最も遠い地点のことで、地球の場合は太陽から約1億5200万kmまで遠ざかる。逆に太陽に最も近づく近日点(perihelion)は今年1月4日に通過しており、このときの太陽と地球の距離は約1億4700万kmだった。

地球の遠日点と近日点を示した図(Shutterstock.com)
地球の遠日点と近日点を示した図(Shutterstock.com)

もし日食グラス(日食メガネ)が手元にあるなら、2025年最少の太陽を観察してみてほしい。太陽の表面に黒点(太陽活動が活発で磁場の強い領域)を見つけられるかもしれない。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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