歩行者と自動車の事故を減らそうと、大阪府守口市に、地面に埋め込まれた信号機が日本で初めて登場した。横断歩道と車線の境目に線状に黄色く光るライトが埋め込まれ、とくに高い位置の信号が見づらい子どもや高齢者に注意を促す。

地面に埋め込むスタイルの信号機は、海外ではすでに広く実用化されている。韓国でも2025年までに1万3000台以上が設置され、インチョン市では「床型歩行信号機の設置により、自動車と歩行者の事故頻度が全体で13.2パーセント、スクールゾーンでは24.4パーセント低減した」ということだ。
日本にはまだ赤黄青に変化するものはないが、守口市の「埋込型信号」を開発したアトラス埋込型信号では、本格導入に備えてさまざまな埋込型信号機を製造している。守口市に導入された横型タイプにも、信号機と連動して赤黄青に切り替わる埋込型信号機が用意されている。これらの製品は、車に踏まれても壊れない耐久性、強力な防水性、歩行者の目を守るなどの安全性といった特許技術を含む数多くの機能を備えている。
また守口市の横断歩道には、同社の横断歩道用の照明装置「スマート照明ボラード」も設置された。横断歩道の歩行者を照らすことで車の運転者の視認性を高める役割がある。埋込型信号機ばかりでなく、同社では埋込型信号機とAIカメラを連動させた次世代型安全誘導設備「スマート交差点」の導入などにより、交通弱者の命を守る社会を目指すということだ。



