テクノロジー

2025.07.01 12:30

グーグル、一部Androidユーザーに向けGmailのAIアップデートを告知か

Bangla press / Shutterstock.com

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グーグルの20億人のGmailユーザーは、重大な決断を迫られているようだ。というのも、Gizmodoによると、グーグルが世界をリードするメールプラットフォームについて、AIの利用を拡大する形でアップグレードする旨のメッセージを一部Androidユーザーに送っていることが報告されたからだ。これにより、グーグルのクラウドベースAIがあなたのコンテンツすべてにアクセスする可能性があり、それには個人情報や機密情報も含まれる。

私は以前、Gmailユーザーがこれら新しいデフォルトのアップデートを使用する前に、リスクを理解する必要があると警告したことがある。例えば、GmailのAIアップグレードの安全性は低いといえるもので、一方準エンドツーエンド暗号化のアップグレードは安全性の高さをもたらすため、ユーザーは個別にそのリスクを確認するしかない。

これまでスマートAI検索とスマートAI返信の問題は、純粋にプライバシーに関するものだった。だが今回は、一部Androidユーザーがあるメッセージを受け取った。グーグルからのわかりにくいメールによると、AIがメッセージやWhatsAppなどの重要なアプリにアクセスする可能性があることが示唆されていたようだ。

redditへの投稿では、「Geminiは、『Gemini アプリ アクティビティ』がオンまたはオフに関係なく、電話、メッセージ、WhatsApp、各ユーティリティの使用をサポートできるようになります」と、そのメールは伝えていたという。Gizmodoはこれを、「グーグルはGeminiユーザーに対して『好むと好まざるとに関わらず、あなたのテキストを読みます』と告げている」と報じたが、このメールを読んだ全員がその内容を同じように解釈したのも無理はない。

だがグーグルは今、私に対してこの記事は誤解を招く表現だと説明しており、今回のアップデートは「ユーザーにとって良いものである」と述べている。Androidは「Geminiを使用して、メッセージの送信、電話の発信、タイマーの設定など、日常的な作業を行う」とのことだ。

これが意味するのは、Geminiアクティビティをオフにしても、それが電話で動作するのは止められないということだ。しかし「Gemini アプリ アクティビティ」がオフの場合、Geminiチャットはレビューされず、AIモデルの改善にも使用されない」とされている。

以前、メッセージアプリとともにGeminiを使用するにはGeminiアクティビティをオンにする必要があり、その場合、会話や操作の履歴といったインタラクションが保存されていた。それはプライバシーの観点から非常に問題のあることだが、グーグルは事実上それを修正した。この選択肢は良いニュースだ。

この明確さは、ユーザーの懸念を反映したものである。しかし、GmailのAI議論においては、いまだに「そのまま受け入れるか、放棄するか」といった選択肢しか提供されていない。同様に、Gmailにも同じような透明性のあるプライバシー選択肢を導入してほしいと思う。

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翻訳=酒匂寛

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