iPhoneが「誰もが持つスマホ」だった時代は、そろそろ終わりを迎えるのかもしれない。価格の高騰に悲鳴をあげるユーザーがついに「乗り換え」を視野に入れ始めたようだ。格安SIM・スマホ比較サイトを運営するセレクトラ・ジャパン株式会社が、iPhoneユーザー150人を対象に実施した調査によると、「iPhoneの値上げがあった場合、Androidへの乗り換えを検討する、もしくは迷っている」と答えた人は全体の42.7%にのぼった。
【調査概要】
調査名:iPhoneからのAndroid乗り換えに関する意識調査
調査期間:スクリーニング=2025年5月28日、本調査=2025年6月3日
調査対象:現在iPhoneを使用し、買い替えを検討している男女150名
調査方法:インターネット調査
調査機関:アイブリッジ株式会社

背景にあるのは、円安に加えて2025年4月から始まった「トランプ関税」によるさらなる値上げ懸念だ。秋に登場予定のiPhone 17も値上げが予想されており、「iPhoneを買うのが難しくなってきた」と感じる声は決して少なくない。
iPhone離れを促すもの、つなぎとめるもの
乗り換えを検討する理由としては、「機能はあまり変わらないのに価格だけが上がっている」「iPhoneへの憧れが薄れた」「生活コストを抑えたい」といった声が多く、経済的負担への敏感な反応が目立つ。
一方で、57.3%のユーザーは「値上げがあってもiPhoneを使い続けたい」と回答。その理由には、「エアドロップなどの利便性」「中古iPhoneという選択肢がある」「他のApple製品との連携を優先」などが挙げられており、Apple製品の操作性・互換性やエコシステムがユーザーをつなぎとめていることがうかがえる。
移行先はPixelが断トツ人気
Androidへの乗り換えを検討中の64名に「使ってみたいAndroid機種」を聞いたところ、Google Pixelが54.7%と断トツで人気だった。

2位はSONYのXperia、3位はSamsungのGalaxyと、広告での露出が多いブランドが上位を占めた。とくにPixelは、Androidの中でも「iPhoneからの乗り換え先」として訴求される場面が多く、一定のブランド認知が定着しているといえるだろう。ただし調査元のセレクトラは「Pixelも中国工場での生産が多く、今後の価格推移には注意が必要」と危惧している。