2. サメのリスクは、ビーチによって異なる
サメの攻撃が最も多く発生している場所について、ここではその要点を紹介する。国際サメ襲撃ファイル(ISAF)は、世界中で発生した挑発されていないサメによる襲撃の詳細な記録を、一般公開している。米国では暖かい海水、活発なサーフコミュニティー、海洋生物の多様性などの要因が重なり、サメの活動が平均より多く報告される郡がいくつかある。
サメの襲撃が最も多いのは、351件が記録されているフロリダ州ボルーシャ郡だ。特に、「世界で最もサメの襲撃が多い場所」として知られるニュー・スマーナ・ビーチ周辺で多発している。隣接するブレバード郡も、158件の攻撃が報告されている。
同じくフロリダ州の大西洋岸にあるパームビーチ郡(83件)、マーティン郡(41件)、セントルーシー郡(39件)、セントジョンズ郡(45件)も、このリストに含まれている。いずれも人気のビーチリゾートで、人とサメが遭遇する可能性が高い。
ハワイ州もマウイ郡(75件)、オアフ郡(42件)、カウアイ郡(33件)と多くの襲撃が報告されている。これらの島々には豊かな海洋生態系と、力強いサーフィン文化があり、特にイタチザメとの接触率が高い。
サウスカロライナ州のチャールストン郡(40件)とオリー郡(36件)もサメの襲撃が多く、フロリダ州のデュバル郡やノースカロライナ州のブランズウィック郡もリスト入りしている。
ただし、これらの「リスクの高い」地域でもサメの襲撃は極めてまれで、多くの場合、致命的なものではない。実際、多くが軽傷で済んでおり、好奇心旺盛なサメや混乱したサメが一瞬かみ付くだけだ。
3. 監視員のいるビーチで泳ぐ
ビーチで安全を確保するために最も重要なことは、監視員の目が行き届く遊泳区域にとどまることだ。監視員は離岸流や健康問題、野生生物に関する問題など、あらゆる緊急事態に対応するための訓練を受けている。
監視員がいるビーチは、サメが発見された場合、一時的に閉鎖される可能性が高いため、サメが狩りやパトロールに精を出しているとき、同じ海に居合わせる状況を回避できる。さらに監視員は多くの場合、水質、潮の満ち引き、クラゲの大量発生といった危険に関するリアルタイム情報にアクセスでき、海水浴客が知らない情報を把握している。
よく知らないビーチに行くときは、海に入る前に現地の注意情報を確認しよう。特に、サメが最も活発に行動する夜明けや夕暮れには、決して一人で泳がないでほしい。


