部下に送ったLINEメッセージにリアクションスタンプや絵文字だけで応答されたとき、「今どきの若いもんは礼儀を知らない」と腹を立てる年配者は多いはず。はたして彼らは本当に礼儀知らずなのか。面と向かって話すときは普通に礼儀正しいのに。実際のところ、彼らはどう思っているのか。
大学生の本音がわかるマーケティングサービス「サークルアップ」が、現役大学生300人を対象にリアクションスタンプに関するアンケート調査を行ったところ、75パーセントが目上の人からのメッセージにリアクションスタンプで応答することがあると答えている。

しかし、スタンプだけで応答するのは失礼だと考える大学生は57パーセントにのぼった。目上の人にスタンプで応答したことがある人の意見には、「返信を打つのに時間がかかると先輩を待たせてしまう」、「文章で返すほどの内容ではないけれど既読無視はできない」と、彼らなりの気遣いが感じられた。飲み会の出欠の報告などは失礼ではないが個人チャットで使うのはよくないなど、目上の人に対する礼儀はきっちりわきまえている。

反対に、自分が上司で部下からスタンプのみの応答が来たとしても、「失礼ではない」と思う人は8割と非常に多かった。彼らの間ではリアクションスタンプはごく普通のコミュニケーション手段であり、自分が受け取るぶんにはなんら違和感がないということだろう。ただ、目上の人は気に障るだろうからと配慮している。無礼どころか感心な態度だ。

サークルアップでは、会員の大学生にこのアンケート結果を見せたところ、「Z世代は上の世代の価値観を理解しつつ、あまり影響を受けずに自分たちの価値観で生活している」と感想を述べていたとのこと。Z世代にとってリアクションスタンプは「相手の時間を奪わない敬意表現」なのだとサークルアップはまとめている。



