Z世代の間でアンダーコンサンプションが流行している理由は、それが実用的であることに加え、物質主義からのシフトを反映したものだからだ。昨年に見られたいわゆる「リベンジ消費」により、クレジットカードを使いすぎた人々は今年、買い控えをしている。インフレの弊害もまだ続いている。インフレ率は下がったかもしれないが、食料品や住宅価格はパンデミック前と比べれば、まだかなり高い。
自動車価格は一時期より落ち着いた一方で、自動車保険料は急騰している。Bankrateによると、フルカバー型の自動車保険料は昨年より26%高くなっている。また、今年の猛暑は電気代に大打撃を与えている。米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した電力価格指数は、パンデミックが始まった頃と比べ、現在は30%も高い。また、同じくFRBが発表する家賃のCPI(消費者物価指数)は、4年前と比べて25%近く上昇している。
住宅用不動産市場は、長期的な改善の兆しがほとんどない。価格が高すぎるのだ。米国勢調査局のデータによれば、中古住宅の販売件数は14年ぶりの低水準にあり、新築住宅の販売件数はパンデミックが始まる前に比べて約15%減少している。
こうしたすべての背景が、消費者の意欲を減らしているのである。
すでに多くが予測するように、来月FRBが利下げに踏み切ったとしても、景気後退はすでに織り込み済みのようだ。1980年までさかのぼると、過去6回の景気後退はすべて、FRBが利下げを開始した直後に始まっている。金融危機や地政学的不安定といった事態になりさえしなければ、今回の景気後退はパンデミックの混乱に比べれば大したものにはならないかもしれない。しかし、そうした悪いシナリオが起こる可能性は常にある。
Z世代は現在、消費者向け企業を牽引する顧客層ではないかもしれないが、やがてそうなる。賢明な小売企業は、たとえそのコンテンツがレジ袋の再利用方法に関するビデオであったとしても、注意を払うべきなのだろう。


