経営・戦略

2025.06.29 15:00

つながる「駅」の可能性とは?|喜㔟陽一×小山薫堂スペシャル対談(後編)

喜㔟:口座を開設し、各種条件を達成すると特典がたくさんもらえます。例えば、JR東日本営業路線内の片道運賃・料金が4割引になる優待割引券を最大で年10枚、普通列車グリーン車を無料で利用できるSuicaグリーン券を最大年4枚などです。

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小山:ちなみに軽井沢に行く新幹線も割引されるのですか?

喜㔟:ええ、4割引になります。マイナンバーカードさえあれば、5分程度で口座をつくれます。昨年の5月9日に開始して、50万口座に到達しました。

小山:あらためて、鉄道というのは人々の暮らしに非常に密接したものだと感じます。

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喜㔟:実は通勤定期の売上が、コロナ前の8割までしか戻っていないんです。そういう時代の変化には抗えないし、AIなどの技術の進歩も早急に受け入れていかねばならない。とはいえ、人間にしかできないサービスをいかに提供できるかが求められていますし、そういったリアルな仕事をもっていることは社員にとってもポジティブなことではないかと思います。

今月の一皿

80余年の歴史を継承した「伝統のスペシャルハヤシライス」の付け合わせとして、昔ながらのグリーンサラダを。

Blank

都内某所、50人限定の会員制ビストロ「blank」。筆者にとっては「緩いジェントルマンズクラブ」のような、気が置けない仲間と集まる秘密基地。


喜㔟陽一◎1964年、千葉県生まれ。東京大学法学部を卒業後、東日本旅客鉄道に入社。人事部長、経営企画部長、常務、副社長を経て、2024年、代表取締役社長に就任。趣味は読書、街歩き、落語、ピアノ。座右の銘は「疾風に勁草を知る」。

小山薫堂◎1964年、熊本県生まれ。京都芸術大学副学長。放送作家・脚本家として『世界遺産』『料理の鉄人』『おくりびと』などを手がける。熊本県や京都市など地方創生の企画にも携わり、2025年大阪・関西万博ではテーマ事業プロデューサーを務める。

写真=金 洋秀

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