恋愛模様も印象に残る作品
ちなみに映画「F1®/エフワン」では、「トップガン マーベリック」と同様に主人公ソニーの恋愛模様も描かれる。チームの要でもあるテクニカル・ディレクターのケイト・マッケンナ(ケリー・コンドン)とのラスベガスでGPでの交歓は、物語の転換点にもなるだけに、このパワーあふれる物語のなかではとくに印象に残るシーンだ。
製作陣にはブラッド・ピットが所有する映画製作会社「プランBエンターテインメント」も名を連ねているが、彼は作品については次のように語っている。
「この映画の魅力は、長年のF1®ファンにも、F1®という言葉すら知らない観客にも等しく訴えかけるところだ。初めての人にもちゃんと伝わるようにしつつ、マニアックなファンにとっても手応えがある。ユーモアがあって、荒々しくて、スピード感があって、意外にも心に響く物語になっていると思う」
ブラッド・ピットが演じる主人公は、前回F1®から引退して30年以上は経っている。50歳近い年齢になっているとも想定できる。いま現実の選ばれし20名のF1®のドライバーのなかで最年長は43歳のフェルナンド・アロンソだ。彼は2005年に24歳で当時F1®史上最年少で年間チャンピオンに輝いたが、近年はなかなか苦戦もしている。
30年以上のブランクを経て戻ってきたソニー・ヘイズが再び活躍するのは現実的には難しいかもしれないが、そこは「映画」だ。結果はスクリーンで確認されたい。そして圧倒的な「リアル」を感じるためにはIMAXで観賞することをお奨めする。


