食&酒

2025.06.29 14:15

極上のシャンパーニュ「サロン」 パリの二つ星シェフは何を合わせる?

さらに、今回の食事では、サロンの姉妹ブランドとされる「シャンパーニュ・ドゥラモット」のヴィンテージ2018と、より長期の澱熟成期間を経たレイトディスゴージメントの2008も供され、他の料理に合わせられた。

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ドゥラモットは、サロンとの関連で知られることも多いが、実はサロンより長い歴史を持つ老舗で、独自のストーリーを持つ。また、サロン、ドゥラモットともに日本航空の国際線で提供されており、サロンのメゾンには日本航空の飛行機の小型模型も飾られている。

日本との関係が深いドゥポン社長は、日本について「伝統を大事にしながらもモダンで文明的なところ、また日本人の仕事に対する真面目さと、時には思い切り楽しむというバランスが好きです。そして日本の方たちは、私たちのシャンパーニュをリスペクトし、真に理解して味わってくださっていると感じます」という。

お客様の楽しみのために

佐藤氏は、以前、パリの別の場所に「Passage 53」という名の店を開いていて、当時パリに住んでいた筆者にとって特別なレストランだった。今回、レストラン・ブランを初めて訪問したが、シェフの研ぎ澄まされた感性から生まれる料理は以前にも増して素材の組み合わせの新鮮さや正確性があり、オリジナリティと驚き、そして美味しさに溢れていた。

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佐藤氏は、「これまで美味しさを追求してきました。もちろん、今後も美味しさの追求は続きますが、お客様が求めている総合的な体験も重視するようになりました。それは何より、お客様に楽しんでほしいから」と語る。

サロンも佐藤氏の料理も、それぞれ完成された味わいであったが、各分野で頂点を極めるべく研鑽する両者を上手く合わせることで、新たな世界を体験することができた。 次回は、ロゼ・シャンパーニュに合わせて、パリで本格和食を作るシェフが提案するペアリングをお届けする。

島 悠里の「ブドウ一粒に込められた思い~グローバル・ワイン講座」
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文=島 悠里 写真=シャンパーニュ・サロン提供

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