「新素材」の開発に取り組む起業家
アジア太平洋地域では他にも、環境にやさしい新素材の開発に取り組む若き起業家たちが注目を集めている。

ニュージーランドでは大学時代の友人同士、ウィリアム・マレル(24)とベン・スケールズ(24)が2021年にKiwiFibre(キウイファイバー)を共同創業した。クライストチャーチに本拠を置く同社は、先住民族の植物「ハラケケ」を加工して、カーボンファイバーやグラスファイバーの持続可能な代替素材とする技術を開発した。KiwiFibreは、Icehouse VenturesやPhase One Venturesを含む投資家から、これまでに約500万ニュージーランドドル(約4億3600万円)を調達している。同社の素材はすでに、スノーボードやレーシングカーの製造に使われているという。
また、オーストラリアでは、コナー・バルファニー(29)が率いるThe Leaf Protein Co.(リーフ・プロテイン)が、植物の葉の組織からタンパク質を抽出し、飲料に混ぜたり栄養補助食品として活用できる食用パウダーに加工する技術を開発した。メルボルンに本拠を置く同社は、昨年6月にLaunchVicやLoyal VCから85万豪ドル(約8000万円)のプレシード資金を調達した。
中国では、スー・ルイ(23)とシュエ・ルイシュエン(22)が2021年に貽如生物(シンメタバイオ)を共同創業した。上海に拠点を置く同社は、トウモロコシの芯やワラといった原料を、遺伝子編集や発酵技術を用いたプロセスで処理し、人工皮革を中心とした合成素材を製造している。同社は、K2VCやMiraclePlusを含む投資家から、これまでに5000万元(約10億円)を調達している。


