エンタメ向けのAI
AIはエンターテインメント分野にも変革をもたらしている。中国の起業家であるウー・ディ(27)は2020年、ユーザーがAIを使って3Dコンテンツやデジタルアバターを生成できるようにする上海拠点の企業、影眸科技(Deemos Technologies)を共同創業した。同社の3Dモデリング技術は、中国のSF大作映画『流転の地球 太陽系脱出計画(The Wandering Earth 2)』でも使用され、投資家の注目を集めた。Deemos Technologiesは1月のシリーズAラウンドでバイトダンスや紅杉資本中国(旧セコイア・キャピタル・チャイナ)、アクセラレーターのMiraclePlusなどから非公開の金額を調達した。
韓国では、ビョリ・チェ(29)がAIベースのリアルタイムモーションキャプチャーデバイスを開発するスタートアップMovin(ムービン)を共同創業した。城南市に拠点を置くMovinのデバイスは、ゲームスタジオやYouTuber、エンタメ企業がリアルなアニメーションを制作する上で役立っている。同社は、3月にAtinum Investmentやインターネット大手ネイバーのCVCであるNaver D2SFなどから40億ウォン(約4億2500万円)を調達した。
Movinは、この調達と同時に社内スタジオを設立し、AIを搭載したヒューマノイド(人型ロボット)向けの3Dモーションデータの収集を開始した。チェは、同社を創業する前にネイバーのメタバースプラットフォーム「Zepeto」で勤務していた。


