2025.06.29 13:00

欧州100都市を結ぶ新世代の「個室の寝台列車」、2027年より運行開始

Nox Mobilityの寝台列車「ダブルビスタルーム」(Nox Mobility)

「欧州を列車で横断しながら眠るという構想はすてきなものです。しかし、現状では見知らぬ人と客室を共有する必要があり、ベッドは狭く、飛行機を利用するより料金が高い場合も少なくありません。私たちはそんな状況を変え、夜行列車を欧州旅行の不可欠な要素にしたいのです」とNoxの共同創業者ティボー・コンスタンはブレスリリースで語っている。

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コンスタンは、YouTubeとInstagramでは「Simply Railway」というアカウント名で知られ、50万人以上のフォロワーを持ち、世界中で400回以上、夜行列車の旅を経験したと主張している。彼の共同創業者であるヤネク・スマーラは、格安鉄道会社のFlixTrainを共同設立した後、ドイツにおけるBoltのライドシェア事業を率いていた人物だ。

左からNox Mobility共同創業者のヤネク・スマーラとティボー・コンスタン(Nox Mobility)
左からNox Mobility共同創業者のヤネク・スマーラとティボー・コンスタン(Nox Mobility)

料金に関しては、Noxは欧州全域で1人または2人用のプライベートルームを装備した夜行列車を運行し、飛行機の短距離フライトの運賃と競合することを計画している。同社の目標は、航空運賃と競合する金額で寝台列車の旅を提供することだ。Noxの発表によれば、1人用客室が79ユーロ(約1万3000円)から、2人用客室が149ユーロ(約2万5000円)からという料金設定になるという。

寝台列車は、飛行機の短距離フライトと比べるとはるかに持続可能性が高いと考えられている。Noxは、旅行者にこの環境に優しい代替手段を提供することによって、短距離航空のカーボンフットプリントを削減することを目指している。寝台列車は、都市中心部から別の都市中心部への移動が可能であるため、郊外の空港へ移動する必要がなくなる。乗客は1人用客室と2人用客室のどちらかを選べ、旅行中のプライバシーと快適が保証される。

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翻訳=日下部博一

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