また、私たちはオリンピアを、ロンドンの縮図だと捉えています。文化とエンターテインメントの豊かさが、ロンドンを暮らし、働くのに最適な、そして訪れるべき場所にしています。
それでも、主要な文化施設が閉鎖され、ナイトタイムエコノミー(夜間の経済活動)が衰退するなど、英国のクリエイティブ産業は引き続き、大きな課題に直面しています。私たちは文化産業のみならず、観光セクターにおいても、触媒となることを目指しています。
──オリンピアにとっての「成功」とはどのようなものですか?
ヴォルテッラの最新の調査結果に示されているとおり、この事業は年間6億ポンドのGVAを生み出すほか、7000人以上の雇用を創出すると予想されています。つまり、私たちが以前から考えていたとおり、オリンピアには計り知れない可能性があるということが確認されました。
ユー・キャピタルは財政面でも、社会的な面でも、責任を負う企業でありたいと考えています。オリンピアについていえば、それは文化とイノベーション、アート、エンターテインメントを世界に向けて披露するための場として再興させするということです。また、次世代の若い才能を支援したり、その人たちに刺激を与えたりすることでもあります。
この地域最大の商業施設として、責任ある企業市民として、率先して地元住民の皆さんや学校、非営利団体と関わっていく必要があると思っています。私たちは開かれた、透明性のあるコミュニケーションと交流を推進していく必要があります。
また、投資家たちのために、利益を上げる必要もあります。こうした事業への投資のリスクリワードを理解してもらい、今後も多くの人に投資対象とみてもらえるよう、ポジティブなサイクルを作っていかなければなりません。
──新生オリンピアの何もない「普通の日」に期待する理想のシーンを教えてください。
世界中のトップクラスの知識人たちが集まる最先端のビジネス会議が行われ、近隣の住民が家族で一緒に食事をし、仕事帰りの人たちがお酒を楽しみ、ホテルにチェクインした外国人旅行者たちが劇場に向かい、若いミュージシャンたちが「オリンピア・ウェイ」で路上ライブをしている──ロンドンの各地でみられるこうした光景がすべて、この1カ所で見られるようになることです。
──最後に、近い将来にぜひオリンピアで開催したいというイベントはありますか?
オスカー(アカデミー賞)授賞式です!100周年記念の授賞式が近づいていますよね。


