「スマートバイヤー」とは、M&A用語の「ストロングバイヤー」に模した我々の造語だ。ストロングバイヤーは買収意欲が高く、売却案件が集中する会社のことだが、「スマート」と称した理由は、合併後の戦略やビジョンなど、そのシナリオと中身に注目したいと考えたからだ。文字通りレバレッジを効かせる「賢い」戦略をもっていると編集部が判断したものを集めてみた。
このシリーズ最後となる第五弾では、九州エリアから以下の企業を選んだ。
www.amazon.co.jp/dp/B0F5X6YF36
石炭事業から意外な業種へ大転換
三井松島ホールディングス
(本社住所)
福岡県福岡市
(上場・非上場)
上場
(業種)
その他製品
(主な買収先・進出先)
日本ストロー(東京都品川区)など
1913年の創業以来、110年にわたり手がけてきた石炭の生産・販売事業から大転換を果たす。2013年にM&Aアドバイザリー業務で経験を積んできた吉岡泰士(20年社長就任)を迎え、多角化を進展。「ニッチ、安定、わかりやすい」の3つを投資指標にし、ストローや紳士服、ペットフードなどほぼ1年に1社のペースで異業種のM&Aを敢行した。脱炭素時代の到来を予測して祖業から撤退し、新たな収益基盤の確保と安定経営を図る。
建築・土木業界を強化するグループ
地域みらいグループ
(本社住所)
福岡県福岡市
(上場・非上場)
非上場
(業種)
建築・土木
(主な買収先・進出先)
武末建設(熊本市)など
創業100年超の北洋建設など建築・土木を中心に、不動産、保育・教育、蔵元の経営など多角的に事業を展開する。2015年に「九州みらい建設グループ」を発足。中国地方など九州以外の企業もグループ入りし、23年に現名称に変更した。建築や土木は後継者や人手不足の影響を受け、ビジネスの維持が課題。人材を育成しながら、地域に必要なものを地域でつくるためのグループ体制は、今後の日本のポイントになりそうだ。



