暗号資産

2025.06.21 09:00

トランプ家、暗号資産事業の持ち分を一部売却か 評価次第で275億円規模

ドナルド・トランプと3人の息子(Photo by Kevin Lamarque - Pool/Getty Images)

サークルがIPOで急騰、トランプ家も利益確定に動いた可能性

6月5日に、トランプとは無関係のステーブルコイン発行企業「サークル(Circle)」がニューヨーク証券取引所に上場。株価は、初日に3倍近くまで急騰し、公開市場の投資家がいかにステーブルコイン事業を好感しているかを示した。もし、WLFがサークルと同様の評価を受けていたとすれば、トランプのステーブルコイン事業の評価額は現在約17億ドル(約2465億円)に達している可能性がある。

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こうした数字を踏まえれば、トランプ家が投資の一部の利益確定に動くのも不思議ではない。WLF公式サイトの記述は6月8日以降にさらに修正され、DT Marks DEFI LLCの持ち分は、以前の60%から約40%に減少している。今回もまた、その詳細は明かされていない。サークルの株価は変動が激しく、売却によってトランプ家が得た金額は見積もりにくいが、WLFの評価額が13日までのサークルの株価と同様の評価と仮定すれば、トランプ家は総額1億9000万ドル(約275億5000万円)を手にし、そのうち約1億3500万ドル(約195億7500万円)がトランプ個人に渡った可能性がある。

トランプ・オーガニゼーションおよびWLFの広報担当は、この件に関するコメント要請に応じなかったが、持ち分の一部売却を公表すれば、残りの暗号資産の価値に悪影響を及ぼす可能性があるため、その対応も理解できる。

「GENIUS法案」の追い風で、さらなる売却も視野か

トランプ家は今後、より大規模な売却を視野に入れていることも考えられる。米上院は17日に、ステーブルコインに関する規制の枠組み「GENIUS(ジーニアス)法案」を可決し、暗号資産業界から歓迎の声が上がった。上場企業であるサークルの株価は、その翌日に34%上昇した。

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forbes.com 原文

編集=上田裕資

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