「Polyvore(ポリボア)」創業者のジェス・リー(32)は、カナダ生まれの香港育ち。中国人の父と日本人の母を持つ。スタンフォード大学でコンピュータ・サイエンスを学び、グーグルへ入社。皆オープンに自らの経験を共有するシリコンバレーの環境が彼女の創業を大きく後押しした。
「シリコンバレーでは、自分が素晴らしいと思う人を見つけ、近くにいてよく観察し、そこから多くのことを学ぶこと。そして自分の事業が成功したら、その経験を今度は他の人に還元し、お互い助け合うことが大切です」。
グーグル時代、現ヤフーCEOのマリッサ・メイヤーから学ぶことが多かった。メイヤーからの「自分を心地よくないチャレンジングな環境におきなさい」というアドバイスは、決断で悩むときに思い出した。
「私や経営チームは会社のピラミッドの頂点にいるのではなく、一番下にいて皆を支える役割をしているのです」。リーは問題が起こる時自分が先頭に立ち、従業員をサポートする、という。女性CEOとしての苦労は特にないと言うが、ファッションや買い物に興味のない、男性キャピタリストたちを説得するのには苦戦した。
Polyvoreは「VOGUE meets Google」と形容されることも多いが、ファッションではなくテック会社だと言い切る。ファッショントレンドを紹介するのではなく、それぞれの人が自分のスタイルを見つけ、自信をもってもらうことがミッションだ。