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2025.06.24 12:30

「主体性」は鍛えられる能力だ、AI時代に活躍する革新者たちが実践する5つのルール

Shutterstock.com

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最も影響力のある変化の推進者は、ただテクノロジーに精通しているだけではない。高い主体性を持っている。そうした人は、「完璧な条件」を待つことはないし、外部からの行動の許可を待つこともない。自ら勢いを生み出し、システムをねじ曲げ、既成概念を打ち破る。そして多くの場合、より優れたシステムを再構築する。

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起業であれ、チームを率いることであれ、業界再編であれ、高い主体性を持つ人は、より迅速によりスマートに、より大きな影響力を持ってイノベーションを起こす。

高い主体性を持つ人は、特定の暗黙のルール、言い換えると認知的枠組みに従って行動している。そうした枠組みは彼らが、他者が障害と捉えるところにチャンスを見いだし、驚くべき効率で実行に移すことを可能にしている。高い主体性を持つ人は、ただ現状に反応するだけでなく、積極的に未来を形づくる。

AIのようなツールは、こうした特性を増幅してくれる。しかし最高のツールでさえ、受動的なオペレーターの手にあっては無力だ。イノベーションは情報だけでなく、イニシアチブによって実現する。

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では高い主体性を持つイノベーターは、どのような点で際立っているのだろうか? そして、ほかの人はどうすれば、彼らに追いつけるのだろう?

ここでは、高い主体性を持つ革新的な人たちが従う5つのルールを紹介しよう。

ルール1:制約を触媒と捉える

制約は、平凡なアイデアを殺す。しかし、高い主体性を持つ人にとって、制約は創造性を刺激する。

補正下着ブランドSpanx(スパンクス)の創設者サラ・ブレイクリーを例にとってみよう。ファッションの経歴も、業界の人脈も、投資家の支援もなかったブレイクリーは、元手の5000ドル(約73万3000円)からグローバルブランドへと成長させた。従来型のサポート体制を持たないことはブレイクリーを阻むものではなく、むしろ集中力を高めた。同氏はひたすら試作品をつくり、戸別訪問で販売し、最終的には業界全体に革命をもたらした。

高い主体性を持つイノベーターは、「今あるもので何をつくれるのだろう?」と自問する。高い主体性を持つイノベーターはとにかく始め、迅速に行動し、絶えず改善を繰り返す。

共同作業に特化したデザインツール「Figma」や、ワークスペースツールの「Notion」、デザインツール「Canva」などは、こうしたマインドセットを後押しし、個人がほぼゼロコストでプロトタイプ、プレゼン資料、ビジネスモデルを作成できるようにしている。

アクションステップ:障害を、設計上の課題として捉えるようチームに促そう。制約を停滞の原因にせず、スプリントのきっかけとして活用しよう。組織内の機敏性と創造性を試すために、「ゼロ予算のイノベーション・チャレンジ」を導入しよう。

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翻訳=米井香織/ガリレオ

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