4. これまでの体験が融合する時が来る、と信じよう
はじめのうちは、自分のバックグラウンド、新しい職務、新たな学び、不慣れな用語がすべてばらばらで、融合していないと感じるかもしれない。
けれども、自分に時間を与えてほしい。これまで積んできた経験によって、他の人であれば見逃すような何かが見える瞬間が、きっと訪れるはずだ。あるいは、呼び名が異なるだけで、「前にも経験したことがある」と思える場面に遭遇する時が来るだろう。
そのときこそ、自分はもはや部外者ではなく、一歩先を行っていることに気づく。
例えば、所属するプロダクトチームの面々が、あなたの法的な知識のおかげでリスクを回避できたと気づく瞬間や、ジャーナリストとして得た「ストーリーを語る力」のおかげで、幹部向けプレゼンが改善されたとわかる時。そうした時を、単なる偶然だとは感じないだろう──確証のように感じられるはずだ。
もちろん、学ぶべきことはまだある。成長のために行動する時は、常にそういうものだ。しかし、足りない部分があるからといって、自分がそこに属していないことにはならない。それは、クライミングウォールで次に手を伸ばすべきホールドのようなものだ。それは欠如ではなく、あなたの成長の一部なのだ。
専門用語がまだわからない、という理由で自分を「初級職」だと思っているなら、それは的外れだ。
あなたはゼロからスタートしたのではない。あなたは進化を続けている。
キャリアはもはや階段ではない。それはクライミングウォールだ。そしてあなたはいま、次のホールドに手が届いたところなのだ。


