AI

2025.06.22 12:00

AIはすでに離陸 OpenAI CEOが楽観する穏やかな特異点の正体とは

OpenAIのサム・アルトマンCEO(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

仮定されるAIシンギュラリティ

AI分野におけるもうひとつの考慮事項は、AGIやASIが明確に出現し、私たちが正しい道筋で金脈を掘り当てたことをはっきり示すシンギュラリティ(特異点)の存在だ。

advertisement

一部の人々は、AIシンギュラリティがほぼ瞬間的な出来事であり、人間の目が観察できるよりも速く起こると信じている。私たちがAIを前進させるために精力的に取り組んでいるある瞬間に、バンとシンギュラリティに到達する。これは一種の知能爆発として想像されており、知能が急速により多くの知能を生み出す。シンギュラリティが起こった後、AIはその直前よりも飛躍的に優れたものになるだろう。そのとき私たちは完成されたAGIやASIを持つことになるかもしれない。1秒前には平凡なAIを持っていたのに、一瞬の後には、まるで帽子からウサギが出たように、私たちの手の中にAGIやASIがあるのだ。

その一方で、シンギュラリティは長く引き延ばされた活動になるかもしれない。

シンギュラリティが始まって、その後数分、数時間、あるいは数日かけてコースを走り抜けるかもしれないと推測する人々がいる。その幅は予測できない。AIシンギュラリティは数カ月、数年、数十年、数世紀、あるいはより長期間かけて徐々に展開するかもしれない。さらに、シンギュラリティのようなものはまったく存在せず、現実に基づかない奇抜な理論を作り上げるだけかもしれない。

advertisement

サム・アルトマンの投稿は、AIシンギュラリティがすでに進行中である(そして、おそらく2030年から2035年にかけて起こる)こと、そしてそれが瞬間的なものではなく漸進的に出現する現象であることを示唆しているようである。

興味深い推測だ。

AGIとASIの達成時期

現在、AGIとASIがいつ達成されるかを予測する努力は、流行りのAIの風の中でつばで濡らした指を立てて、潜在的な日程を感覚頼りで大雑把に測定しているだけだ。仮定される日程には証拠的根拠がほとんどないことに注意しよう。

厚かましくもAGI/ASI日程予測を行う多くの非常に声高なAI権威者たちがいる。これらの予言は、AGIの目標日程として2030年に向かって収束しているようである。

日程推測の賭けに対するやや慎重なアプローチは、AI専門家の調査や世論調査によるものである。この「群衆の知恵」アプローチは、科学的合意の一形態だ。最新の世論調査は、AI専門家たちは2040年までにAGIに到達すると信じていることを示唆している。

サム・アルトマンによる最新のブログ記事をどう解釈するかは難しい。AGIが2030年から2035年までに起こると語っているのかどうか不確かで、しかも「超知能」にも言及しているため、語っているのはAGIではなくASIなのかもしれない。AGIとASIの区別に曖昧さがあるのだ。実際、私は以前、AGIとASIに関連する彼の変化する定義、つまりゴールの移動について取り上げたことがある。

物事がどう展開したかを、私たちはわずか5年から10年で知ることになるだろう。それに向けてカレンダーにマークを付けておこう。

次ページ > バラ色の未来と隠れたトゲ

翻訳=酒匂寛

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事