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2025.06.26 13:30

【私が15歳だったころ】ちゃんみな、初ライブ15歳「夢中」「覚悟」で今がある

ちゃんみな|ラッパー/シンガー

期待と尊敬のまなざしを受けていることには感謝しつつ、彼女はこう本音を語る。

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「ぎりぎりですよ。皆、私に強い人のイメージをもっているかもしれないけど、全然そんなことはありません。毎日がぎりぎりです」

なぜなら、今進めていることはすべてプライオリティ(優先度)が高い。自身のアーティスト活動はもちろん、プロデュースするHANAのメンバーも幸せにしたいし、母親として子どもを育てる責任もある。どれも大事だからこそ、いつも模索しながら、全力で走りながらバランスをとっている。

本音で語る彼女はどこまでも自然体で、同時にブレない芯も感じさせる。シンプルな言葉の数々に、さまざまな壁を乗り越え、自身と向き合い対話をしてきたからこその自信がみなぎっている。

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それには、15歳のころの不器用な感情を起点に、夢に向かっていくつもの経験をしてきた16歳、17歳といった時期の出来事が深く関係している。いったい彼女は、どのような思春期を過ごしてきたのだろうか。

ちゃんみなは1998年、日本人の父と韓国人の母との間に生まれた。3歳からバレエやピアノを習い、そのころからすでに歌手になることを志していたという。その後10代になると、オーディションに数多く挑戦するも、いくどとなく落選。なかなか明るい兆しが見えなかった。友達と外で過ごし、家では楽曲制作に励む毎日だった。大人になることに対して、背伸びしたり抗ったりしていた時期だ。ちゃんみなは、懐かしそうに語る。

「15歳って、ちょうど大人になるのが怖かったりするじゃないですか。何も責任がない年代と、責任が出てくる年代の境目にありますよね。毎日、複雑な感情を抱いていました。音楽をやることで、孤独を埋めていたんだと思います」

彼女の両親は愛情を注いでくれる一方で、とても厳しかった。音楽を職業とすることに反対され、親世代からはラップミュージックの印象も良くなかった。ガラが悪いからやめたほうがいいと言われ、オーディションにも次々と落ちたことで、何度もへこたれそうになったという。

〈なぜ、めげずにやってくることができたのか〉

そう彼女に問うと、「夢中だったからでしょうね」という答えが即座に返ってきた。ラジオ番組で共演したシンガーソングライター・松任谷由実との会話のなかで、彼女が発してちゃんみなが共感した言葉【「夢中」に勝てる努力はない】──それはまさに、15歳のころのちゃんみなを表す言葉だ。

当時は、努力しているつもりなどなく、音楽がただただ好きでずっと没頭していた。うまくいかなかったことは多かったが、夢中だからこそ、曲をつくって歌っているとその世界に入り込み、自然とこだわりが生まれていったのだ。

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文=つやちゃん 写真=安島晋作 スタイリング=Shohei Kashima メイク=Yuko Nozaki ヘア=Yuta Kitamura

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