宇宙

2025.06.19 10:00

太陽系外縁部に直径700kmの大型天体を発見、新たな準惑星か

太陽系外縁部にある天体(画像上)を描いた想像図。はるか後方に小さく太陽が見えている(NASA/JPL-Caltech/T. Pyle (SSC))

多数の新たな海王星以遠天体が見つかるきっかけに

海王星の軌道(太陽から約30AU)から約50AUまでの範囲には、多くの小天体が分布する広大なリング状の領域「エッジワース・カイパーベルト」があり、2017 OF201はこの外端より外側の太陽系外縁部に位置する。この領域には大型の天体がほぼ存在しないと考えられていたが、そうではないことを2017 OF201が示している。2017 OF201は地球から検出可能になるほど太陽系内部に接近する期間が軌道周期全体のわずか1%しかないという事実が、このことを浮き彫りにしているのだ。

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程は「このたった1つの天体の存在は、同様の軌道と大きさを持つ天体がさらに100個くらい存在するかもしれないことを示唆している。これらは今のところ遠すぎて検出できないだけなのだ」として「望遠鏡の進歩により宇宙の遠方領域の探査が可能になったけれども、太陽系については、発見すべきことがまだたくさん残されている」と続けた。

カイパーベルトとプラネット・ナイン

2024年9月に科学者チームが、カイパーベルトの外端とされる領域のさらに外側で11個の天体を新たに発見したと発表した。この天体群は、NASAの無人探査機ニューホライズンズの新たな探査対象を探すことを目的とする、口径8.2mのすばる望遠鏡を用いた観測で発見された。2006年に打ち上げられたニューホライズンズは、2015年に観測史上初の冥王星フライバイ(接近観測)を達成した後、カイパーベルト内を進んでいる。

さらに興味深いのは、2017 OF201の軌道が、他の多くの極端なTNOの軌道について観測される全体的な傾向から大きく外れていることだ。この傾向は未知の惑星プラネット・ナイン(第9惑星)が及ぼす重力の影響で説明できるとの仮説が提唱されているが、2017 OF201の存在はこの説に疑問を投げかける可能性がある。

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極端に広い軌道を持つ海王星以遠天体(TNO)の軌道を描いたイラスト。新発見の2017 OF201(This TNO)の軌道(赤)は全体的傾向から大きく外れている。未知の惑星プラネット・ナイン(Planet X)の最も可能性の高い軌道が黒で表示されている(Cheng et al. 2025, Fig.2)
極端に広い軌道を持つ海王星以遠天体(TNO)の軌道を描いたイラスト。新発見の2017 OF201(This TNO)の軌道(赤)は全体的傾向から大きく外れている。未知の惑星プラネット・ナイン(Planet X)の最も可能性の高い軌道が黒で表示されている(Cheng et al. 2025, Fig.2)

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

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