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2025.06.19 13:00

フィンテックRevolut創業者、富裕層限定「ラグジュアリー旅行事業」を計画中

Revolutの共同創業者ニック・ストロンスキー(Photo By Piaras Ó Mídheach/Sportsfile for Web Summit Rio via Getty Images)

ユートピアはまた、ストロンスキーのロンドン西部にある邸宅の改修にも関わっていたと、関係者の一人は述べた。不動産登記簿によれば、ストロンスキーはこの物件を2019年にクレディ・スイスからの融資を受けて2500万ドル(約36億2000万円)で購入していた。彼はその後、2012年に建てられたこの19世紀の漆喰仕上げを模した邸宅の改築を、複数回にわたり申請している。

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オンラインの申請記録によると、ストロンスキーは延床面積が約836平方メートルの邸宅に、ジムやサウナ、地下プール、パニックルームを備えた地下室を設けるための拡張許可を申請していた。

評価額6.5兆円、38カ国で事業展開

元リーマン・ブラザーズのトレーダーであるストロンスキーは、2015年にソフトウェアエンジニアのヴラッド・ヤツェンコと共にレボリュートを共同創業した。ロンドンを拠点とする同社は当初、プリペイド式の海外旅行用カードの提供からスタートしたが、その後は暗号資産を含む多岐にわたるサービスを加え、現在では英国と欧州で銀行免許を取得している。

同社は、他のフィンテック分野の競合の枠を超える形で事業を拡大しており、現在では米国やメキシコ、日本を含む38カ国で、一定額までは手数料が無料の株式取引や預金口座、法人向け銀行サービス、送金サービス、SIMカードの提供などを行っている。

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レボリュートは先日、プライベートバンクとの競争を見据え、ウェルスマネジメントの経験を持つ人材の採用を開始した。また、ベンチャー投資やプライベートエクイティ、ヘッジファンドへのアクセスを富裕層向けに提供する投資担当者の採用も進めている。

レボリュートの評価額は、2024年8月のセカンダリー取引で450億ドル(約6兆5200億円)とされていた。また、今年4月には、同社の2024年の売上高が40億ドル(約5800億円)で純利益が10億ドル(約1450億円)に達したと報じられた。ストロンスキーはこのセカンダリー取引で4億ドル(約580億円)を超える株式を売却したと報じられていた。フォーブスは、彼の保有資産を79億ドル(約1兆1400億円)と推定している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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