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2025.06.18 16:00

イスラエルがイランに未曾有の爆撃継続、民間人の被害拡大 「80年代より苛烈」との見方も

イランの首都テヘランで2025年6月13日、イスラエルによる攻撃で破壊された住宅用建物(Majid Saeedi/Getty Images)

イスラエルによるテヘランに対する空爆は、市民が頻繁に行き交い、混み合ういくつかの地区を襲っている。これまでに、富裕層が多い北部のニアバラン地区やタジュリシュ地区、中心部のビジネス街にあるハフテティール広場、市を南北に貫き、交通渋滞が常態化しているバリアスル通り(約20km)などが攻撃されている。

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アジジは「市民の避難はすでに始まっています」と話す。「テヘランの人たちはイラン北部へ逃れようとしていて、テヘランから出る道路は常に渋滞が発生しています。西部の陸路国境からトルコへ、さらにその先へと逃れようとする人が出てくるのも避けられないでしょう」

アジジはこうも指摘する。「イスラエルは、テヘランからの大量脱出を引き起こすことは(イランを)政治的に不安定にする計画の一環だと言っています」

イランは、イスラエルによる作戦、コードネーム「アム・ケラヴィ(獅子のように立ち上がる民、ライジング・ライオン)」が13日未明に始まって以来、イスラエルを弾道ミサイルで繰り返し攻撃している。16日夜明け前には中部テルアビブと北部ハイファに着弾し、イスラエル人少なくとも8人が死亡した。

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本記事執筆時点で、イランのミサイル攻撃によるイスラエル人の死者は合計で少なくとも24人、負傷者は592人となっている。イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は16日、テヘランの住民は「独裁体制の代償を支払わなければならない。テヘランで政権関連の目標や治安インフラに対する攻撃が必要とされる区域では、住民は自宅から避難する必要がある」と主張した。

アジジは「イスラエルによる爆撃は、規模を考えるとすでにイラン史上前例のないものです」と言う。「今回は地上侵攻はありませんが、1980年代のサダムによるイラン侵攻や1941年の連合国(編集注:英国とソ連)によるイラン侵攻に匹敵します」

RANEのクウェリーは、戦争が消耗戦へと移行するにつれて民生インフラを狙った攻撃がさらに増え、人道被害も拡大すると予想する。

「市民の退避は今後ますます深刻になりそうです。すでに、テヘランから脱出する車列の映像もあります。また、重要インフラの被害はイラン経済をひどく圧迫し、復興を遅らせ、コストをかさませるでしょう」

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翻訳・編集=江戸伸禎

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