米共和党のトーマス・マッシー下院議員と民主党のロー・カンナ下院議員は米東部時間6月16日、トランプ大統領が議会承認を得ずにイスラエルとイランのの紛争に介入することを阻止するため、戦争権限の決議案を提出する計画を明らかにした。
マッシー議員は16日のX(旧ツイッター)の投稿で、「これは我々の戦争ではない。しかし、もしも我々の戦争だとしたら、どのように対処すべきかは議会が憲法に従って決めなければならない」と主張した。ケンタッキー州選出の同議員は、米国がイスラエルとイランの紛争に介入することを阻止するための超党派の決議案を17日に下院へ提出すると述べた。
This is not our war.
— Thomas Massie (@RepThomasMassie) June 16, 2025
But if it were, Congress must decide such matters according to our Constitution.
I’m introducing a bipartisan War Powers Resolution tomorrow to prohibit our involvement.
I invite all members of Congress to cosponsor this resolution.
民主党のカンナ下院議員も、Xでマッシー議員の投稿を共有し、「マッシー議員と共同でこの超党派の決議案を提出できることを誇りに思う」と語った。カリフォルニア州選出の同議員は、「イランとの戦争には反対だ」と述べて、すべての下院議員に立場を明らかにするよう求めた上で、「あなた方は米国をイラク戦争へと導いたネオコン(新保守主義者)側につくのか、それとも米国民の側につくのか?」と問いかけた。
民主党(ニューヨーク州選出)のアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員も、マッシー議員の投稿へのリプライでこの決議案に「署名する」と表明した。民主党(バージニア州選出)のティム・ケイン上院議員も16日のXで、「米国はイランとの戦争に加わるべきではない。私は上院にこの無謀な考えを阻止するよう求める」と投稿した。
上院の軍事委員会および外交委員会に所属するケイン議員は、自らの決議案の文面をシェアし、「米国を守るために絶対に必要でない限り、イランとの戦争に巻き込まれることは、国家安全保障上の利益にならない。アメリカ国民は、中東で再び終わりの見えない戦争を戦うために兵士を送ることなど望んでいない」と主張した。
民主党(コネティカット州選出)のクリス・マーフィー上院議員は、トランプ大統領がイスラエルとイランの紛争に介入する選択肢を検討しているとするニューヨーク・タイムズの記事に言及し、次のように述べた。「大統領にこの決定を下す権限はない。イランから米国への差し迫った脅威は存在しない。議会の承認なしにこの行動を取ることはできない」。
民主党(バージニア州選出)のバーニー・サンダース上院議員も16日夜に、「トランプが我々をイランとの違法な戦争に導くのを阻止するための法案を提出した」と発表した。



