毎週8億人以上がChatGPTを利用しており、5人に1人が仕事で使っているが、ほとんどの人はその真の能力をほんの一部しか活用していない。記事の要約やメールを速く書くために使っているという声を聞くが、本稿ではそれ以上の本質に迫る用途に踏み込む。
ChatGPTを「思考のパートナー」に:10のプロンプトで仕事の質を磨き上げる
私は、プロンプトを使って思考を補完する時にこそ、ChatGPTの真の価値を得られることを発見した。思考を置き換えるためではなく、思考を研ぎ澄まし、整理し、脳がすでに多くのことを処理している時に思考を加速させるためだ。
例えば、会議の準備だけでどれだけの精神的余裕が無駄になっているかは過小評価されがちだ。そこでプロンプトの出番となる。プロンプトは思考の速度を維持したままフレームワークを与えてくれる。私は集中力を維持するためのプロンプトを収集してきた。これらの中には単純に聞こえるものもあるかもしれないが、忙しい一日の最中では、良いプロンプトが集中力を保つか燃え尽きるかを左右する。私が実際に使い、効果を実感したプロンプトと、その真価を解説する。
(訳注:以下元の英語プロンプトも併記する。場合によっては英語プロンプトを書き「回答は日本語で。」と添えると有効かもしれない)
【プロンプト1】指定した条件で複数のタスクを整理し、着手すべき順番を決めたい
プロンプト例:影響度、締め切り、主要ステークホルダーへの可視性に基づいて、これら10個のタスクの優先順位付けを手伝ってください
(英語プロンプト:Help Me Prioritize These 10 Tasks Based On Impact, Deadline, And Visibility To Key Stakeholders)
私はガントチャートを好きだったことがない。プロジェクトマネージャーにとっては素晴らしいツールなのだろうが、私のような多くの人間にとっては、手に負えないものに感じられることがある。だからこそ、このプロンプトは非常に優れている。これは、すべてが緊急に見えるような無限のタスクリストに直面したとき、特に有効だ。
何から手をつけるべきかを見極めるのにエネルギーを費やす代わりに、リストを貼り付ければ、システムが順位付けの決定を手伝ってくれる。あらゆる仕事が昨日締め切りだったかのように感じられる週には、これが極めて効果的だと分かった。誰が注目しているのか、今すぐやるべきことは何か、そして何が状況を大きく前進させるのかに基づいて、本当に重要なことを見極めるのを容易にする。
【プロンプト2】自分のアイデアを会議で議論しやすいよう整理したい
プロンプト例:このアイデアを会議で使える3つの論点に変換してください
(英語プロンプト:Turn This Idea Into Three Talking Points I Can Use In A Meeting)
自分の好奇心を育てるのに役立つのは、他者がまだ考えたことのないアイデアを探求できる、興味深い会話を作ることだ。このプロンプトは会議における話題の方向性を導く起点となる。
何ページものメモや会議に持ち込みたい漠然としたアイデアがあるかもしれないが、どのように枠組みを作るかが明確でない。このプロンプトは、そんな時に実際に口に出して言いやすい3つの焦点に絞った要点を提示し、明確さを強制する。プレッシャー下で話が脱線したり過度に説明したりする傾向がある人でも、議論の軸となる要点を提示してくれる。



