エミュー
エミュー(学名:Dromaius novaehollandiae)はヒクイドリに次ぐ、オーストラリアで2番目に大きな鳥だ。ヒクイドリよりも攻撃性は低いが、それでも、状況によっては脅威となり得る。
エミューは飛べない鳥だが、好奇心旺盛で動きは敏捷だ。時速50km弱で走ることができ、頭の高さは1.8mを超える。ヒクイドリと違って、凶器となる鉤爪はもっていないが、強靭な脚で蹴られたり、押し倒されたりすれば、深刻な怪我を負いかねない。
エミューは元来、ヒトに対して攻撃的な鳥ではない。しかしどんな野生動物もそうであるように、驚いたり、挑発されたり、なわばりを防衛しているときには、自衛のために攻撃することがある。エミューによる人身事故はふつう、飼育下やヒトの餌付けにより、本来の行動が歪められているエリアで起こる。
いくつかの観光地では、エミューが食料を求めて人を追い回したり、人馴れしすぎたせいで頭突きやくちばしでのつつき、さらには押し倒すといった問題行動をとるようになった。
1932年、オーストラリアでは、エミューが作物を荒らすとして「エミュー戦争」が勃発した。この「戦争」では、兵士たちがエミューの大群に翻弄される一方で、鳥たちはたくましさと抜け目なさを見せつけた。
恐ろしいというよりコミカルな存在と認識されているエミューだが、巨鳥の能力をあなどってはいけない。野生動物からは適切な距離をとり、餌を与えないことが、彼らとの平和共存の基本なのだ。


