サイエンス

2025.06.18 18:00

人間を襲う「危険な鳥」4種 最長約13cmの鋭い爪で首の静脈を切り死亡させる例も 

カササギフエガラス(Shutterstock.com)

カササギフエガラス

カササギフエガラス Shutterstock.com
カササギフエガラス(Shutterstock.com)

オーストラリアのカササギフエガラス(学名:Gymnorhina tibicen)は、繁殖期の急降下攻撃で悪名高く、とくに8~10月に被害が集中する。

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カササギフエガラスはオーストラリア全土に分布する中型の鳥で、なわばり傾向が強く、自分よりはるかに大柄な侵入者に対し、巣を守るため驚くほど大胆に攻撃する。ヒトも攻撃対象であり、サイクリング、ジョギング、ウォーキングを楽しむ人々が標的にされやすい。特に危険なのは、意図せず営巣場所に近づいてしまった場合だ。

攻撃はふつう、背後から高速の低空飛行で接近して急襲するという形をとり、騒々しい金切り声をあげながら攻撃することも多い。遭遇事例の多くはただの威嚇だが、眼の負傷、転倒による脳しんとう、自転車事故につながった例もある。カササギフエガラスの襲撃を避けようとした人が、自転車で転倒し、骨折やそれ以上の重傷を負ったケースが知られている。

ごくまれにだが、カササギフエガラスの攻撃を避けようとして悲劇に見舞われる人もいる。2019年、シドニー在住の76歳の男性が、カササギフエガラスの攻撃を避けようとして自転車事故を起こし、そのときに負った頭部外傷が原因で亡くなった

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専門家によれば、カササギフエガラスのなかで攻撃的な個体はごく一部だ。約10%のオスだけがこうした行動を示すことが知られている。また、彼らはしばしば、脅威とみなした人の顔を個人単位で記憶する。一般的な対策としては、サングラスを後ろ向きにかける、結束バンドを装着したヘルメットをかぶる、繁殖期には既知の営巣地を避ける、といった方法がある。

(余談:この記事で取り上げる鳥たちによる対人攻撃はいずれも自衛またはなわばり防衛のためだが、2種の猛禽類については、ヒトを食料源とみなした可能性がある。1種は比較的最近になって絶滅したが、もう1種は中南米にいまも分布する)

ダチョウ

ダチョウ Shutterstock.com
ダチョウ(Shutterstock.com)

ダチョウ(学名:Struthio camelus)は、現生する鳥としては世界最大だ。空は飛べないが、長い脚と立派な体格を持ち、興奮状態にある場合、ヒトにとって重大な脅威となる。アフリカ原産で頭の高さは2.7m、体重は140kg近くに達する。

ダチョウの長い脚は極めて強靭で、鋭い爪もあることから、蹴られれば命に関わる。ダチョウのキックは、ライオンなどの大型捕食者をも死に至らしめる威力を備えており、ヒトに致命傷を与えることなど朝飯前だ。

ダチョウは概して穏やかな草食動物だが、繁殖期や脅威にさらされると、自衛攻撃に転じることがある。特にオスは、つがいの相手や巣を防衛する際に攻撃的になることが知られる。ヒトへの攻撃はふつう、飼育施設や牧場で、ヒトが知らず知らずのうちに彼らのなわばりに侵入したために起こる。

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翻訳=的場知之/ガリレオ

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