最もインテリジェントなスマートウォッチの新時代が幕を開ける
watchOS 26の重要な進化のひとつに、新たに導入される「Liquid Glass」デザインによる視覚的体験の向上も挙げられる。Liquid Glassデザインはスマートスタック、コントロールセンター、「写真」の文字盤、その他watchOS 26のさまざまなナビゲーションとコントロールに新鮮味を与え、視覚的な没入感をもたらす。クラーク氏はwatchOS 26のユーザー体験を描く際に、「Appleデバイスによるエコシステム全体との一貫性と調和を保つことに腐心した」と経緯を振り返った。
ウェアラブルデバイスであるApple Watchならではのスムーズな操作感をより洗練させるため、手首フリックジェスチャも新たに加えた。Apple Watchに届いた通知を画面で確認した後、すぐに応答できない時には手首をすばやく返す(画面が見えない方に手首を向ける)ジェスチャ操作により、通知を非表示にできる。
Apple Watch Series 9/Series 10、Ultra 2のユーザーはApple Watchは、デバイスが内蔵するスピーカーの音量を「自動的に調整」する機能も使える。対象になるのは通知、タイマー、アラーム、電話の着信、Siriのスピーカーの音量など。Apple Watchの内蔵マイクが環境音を検知して、例えばユーザーが静かな場所にいる時には通常の音量で鳴らし、カフェやオフィスなど周囲に人がいるにぎやかな場所では、すばやく音量を下げる。大事な通知を見過ごす不安から解消されそうだ。この機能の背景にある機械学習アルゴリズムの開発、およびスピーカーの制御などオーディオ技術はアップルの音響技術の研究開発に特化するAudio Labsのエキスパートが深く関わっている。
watchOS 26にはApple Watchの誕生以来、10年を超える時間かけてアップルが丁寧に築いてきたウェアラブルテクノロジーの集大成が詰まっている。watchOSとApple Intelligenceとの結び付きも適材適所で深まったことで、「最もインテリジェントなスマートウォッチ」の新たな時代が幕を開ける。
カルドベック氏、クラーク氏はインタビューの中で「Apple Watchにふさわしいインテリジェンスを、最も自然なかたちでたくさんのユーザーに届けたい」という同じ思いを語ってくれた。Apple Watchはユーザーの毎日にさりげなく寄り添い、ウェルビーイングを高めてくれる「最も身近なパートナー」として、再び大きな進化を遂げようとしている。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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