手首に宿るワークアウトのパーソナルコーチ
watchOS 26のインテリジェントな新機能の1つが「Workout Buddy」だ。Apple Intelligenceの力を活用しながら、ユーザーの過去のトレーニング履歴や、刻一刻と変化する心拍数、トレーニングにより積み重なる疲労度を計算しながら、音声によるパーソナルコーチングを提供する機能だ。
Workout Buddyは、屋外・屋内のランニングとウォーキング、屋外サイクリングなど人気の種目から先行対応する。例えばランニング中には、走った距離やペースを伝えてくれるだけでなく、疲労が蓄積してきた頃にWorkout Buddyが絶妙なタイミングで励ましのエールを送る。目標とする記録を達成した時にはいっしょに喜んでくれる。
watchOSのソフトウェアのエンジニアリングを率いるクラーク氏は「私たちは、Apple Watchを毎日身につける人たちが健康的で楽しい生活が送れるように、watchOSのさまざまな機能を開発してきた」と振り返る。そして「Workout Buddyは、Apple Watchのコアバリューであるフィットネスの用途にApple Intelligenceを活用する好例の1つになるだろう」と大きな期待を寄せた。
Apple Watchが収集するワークアウトデータをリアルタイムに解析して、適切なコーチングをユーザーに届けるためにはシステムに高いパフォーマンスが求められる。ワイヤレスイヤホンを通してユーザーの耳に届けられるコーチング音声は、Apple Fitness+のコーチとして活躍する人気トレーナーのボイスサンプルを元に、自然な会話音声として自動生成される。Workout Buddyの高度な処理を実行するためにはプライベートクラウドコンピューティングも必要になることから、ユーザーはApple WatchをペアリングしたiPhoneを携行して走らなければならない。コーチング音声は、watchOS 26の正式リリースの直後は英語のみでの提供となるが、Workout Buddyは日本国内でも利用できる。


